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不妊治療、夫の気持ちがわからない…?【本音と向き合い方】専門家が徹底解説

不妊治療で悩む夫とそれを支える妻

不妊治療は夫婦二人で歩む道ですが、男性の本音は見えにくいもの。本記事では不妊治療中の夫が抱える複雑な感情や心理的ハードル、言葉にできない不安や焦りを専門家の視点から徹底解説します。女性には理解しづらい男性特有のプレッシャーや、夫婦間で起こりがちなすれ違いの原因も明らかに。実際に治療を経験した男性たちの生の声や、不妊治療専門医・カウンセラーのアドバイスを通して、パートナーの気持ちを理解し、二人で乗り越えるための具体的な方法が見つかります。不妊治療という困難に直面するカップルの絆を深めるヒントがここにあります。

1. 不妊治療中の夫の気持ち – 男性が抱える本音とは

不妊治療には身体的な負担だけでなく、心理的な負担も伴います。特に男性の心情は表面化しにくく、夫婦間のコミュニケーションに課題を生じさせることがあります。ここでは、不妊治療中の夫が実際に抱えていることの多い気持ちや心理状態について解説します。

1.1 不妊治療に対する夫の複雑な感情

多くの夫は不妊治療において、様々な複雑な感情を抱えています。妻をサポートしたいという気持ちと同時に、自分自身の不安や戸惑いとの間で揺れ動くことが少なくありません。

男性は感情を言語化することが苦手な傾向があり、特に不妊という繊細な問題については、自分の気持ちを整理して伝えることに困難を感じている場合が多いのです。

感情の種類 男性が抱きやすい具体的な感情
不安 「自分に原因があるのではないか」「この先どうなるのか」
罪悪感 「妻に負担をかけている」「もっと早く治療を始めるべきだった」
無力感 「何もできない自分が情けない」「妻の痛みを分かち合えない」
焦り 「年齢的に時間がない」「いつまで続くのか見通しが立たない」

1.2 妻に言えない不安や焦り

不妊治療中の男性は、パートナーに対して言い出せない様々な不安や焦りを抱えていることがあります。特に妻が大きな身体的負担を負っている状況では、自分の不安を口にすることで更に妻を苦しめてしまうのではないかという懸念から、感情を抑え込んでしまうケースが多く見られます。

「妻が頑張っているのに、自分の弱音は吐けない」という思いから、孤独に悩みを抱え込むことも少なくありません。また、不妊の原因が自分にあると分かった場合には特に、その事実を受け入れるまでに時間がかかることがあります。

夫が口にできない代表的な不安としては以下のようなものがあります:

  • 治療が長引くことへの経済的な不安
  • 妻との関係性の変化に対する懸念
  • 「父親になれるのか」という存在論的な不安
  • 治療の成功率の低さに対する現実的な懸念
  • 周囲からの期待や圧力に関するストレス

1.3 男性特有のプレッシャーと責任感

男性は社会的に「家族を守るべき存在」「強くあるべき存在」という役割を期待されがちです。不妊治療においても、「妻を支える」「経済的負担を担う」「冷静さを保つ」など、様々な責任を感じています。

また、特に精液検査やタイミング療法など、男性としての「機能」にスポットが当たる場面では、強いプレッシャーを感じることがあります。男性にとって生殖能力は自己アイデンティティと密接に結びついていることが多く、不妊の問題は自尊心に大きく影響します。

具体的には次のようなプレッシャーを感じがちです:

  • 「夫としての役割が果たせていない」という自責の念
  • 妻の期待に応えられないことへの罪悪感
  • 実家や親族からの「子どもはまだか」という無言のプレッシャー
  • 治療費の捻出に関する経済的責任
  • 妻の感情の波に適切に対応するべきという心理的負担

1.4 データでみる不妊治療中の夫のストレス実態

不妊治療中の男性のメンタルヘルスについては、徐々に研究が進んでいます。日本生殖心理学会の調査によると、不妊治療中の男性の約40%が中等度以上のストレスを抱えているという結果が出ています。

ストレス要因 該当する割合 主な症状・影響
経済的負担 約65% 将来への不安、仕事へのプレッシャー増加
治療の長期化 約58% 焦り、無力感、疲労感の蓄積
夫婦関係の変化 約47% コミュニケーション不足、親密さの減少
性生活の義務化 約42% 性的な満足度の低下、プレッシャー
自尊心の低下 約35% 自己価値感の低下、抑うつ傾向

また、不妊治療が3年以上継続している場合、夫の約30%が何らかの心理的サポートを必要とする状態になるというデータもあります。しかし、実際に心理カウンセリングなどの専門的なサポートを受ける男性は10%にも満たないという現実があります。

このように、不妊治療中の夫は表面化しにくいものの、様々な心理的負担を抱えています。こうした男性の本音を理解することが、不妊治療を夫婦で乗り越えるための第一歩となるでしょう。

2. 夫婦間で生じやすい不妊治療中の気持ちのすれ違い

手を繋ぐ人間の画像

不妊治療には身体的な負担だけでなく、精神的なストレスも伴います。治療が長期化するにつれて、夫婦間で気持ちのすれ違いが生じやすくなります。お互いを思いやる気持ちがあっても、コミュニケーションがうまくいかないことで、距離が生まれてしまうことも少なくありません。

2.1 妻が夫に求めがちなこと

不妊治療において、女性は身体的負担が大きい分、パートナーからの精神的サポートを強く求める傾向があります。しかし、その期待と現実にはギャップが生じることがあります。

妻の期待 具体的な例
積極的な治療参加 通院への同行、治療内容の把握、医療スタッフとのコミュニケーション
感情的共有 治療の苦しさを理解してほしい、落ち込んだときに寄り添ってほしい
生活習慣の改善 禁煙・禁酒、栄養バランスの良い食事、十分な睡眠
治療に関する自発的な学習 不妊治療の知識を深める、情報収集を一緒にする

多くの女性は「自分から言わなくても気づいてほしい」という思いを抱きがちです。しかし、男性は問題解決型の思考を持つ傾向があり、具体的に言われなければ妻の期待に気づかないことも少なくありません。

2.2 夫が妻に理解してほしいこと

一方で夫も、なかなか口に出せない悩みや理解してほしいポイントを抱えています。

多くの男性は、不妊の原因が自分にあるかもしれないという不安や、妻の期待に応えられないという罪悪感を抱えています。また、「男らしさ」を問われるようで自尊心が傷つくことも。

以下は夫が妻に理解してほしいと思っている主な内容です:

  • 不妊に対する悲しみや焦りは妻と同じように感じている
  • 感情表現が苦手なだけで、無関心なわけではない
  • 仕事と治療の両立に苦労している
  • 経済的な不安も大きな負担になっている
  • 妻を支えたいという気持ちと、どう支えればいいかわからない葛藤
  • 自分も精神的なサポートを必要としている

「何もしていないように見えても、自分なりに考え、悩んでいる」ということを理解してほしいと多くの男性は感じています

2.3 コミュニケーションが減る原因

不妊治療中の夫婦のコミュニケーションが減少するのには、いくつかの要因があります。

まず、お互いを傷つけたくないという配慮から、本音を言えなくなるケースが多いです。特に失敗や挫折を経験するたびに、「話題にすることで相手を傷つけるのでは」という遠慮が生まれます。

また、不妊治療が日常の中心になりすぎると、それ以外の会話が減り、夫婦の関係性が「治療パートナー」に偏ってしまうことも。さらに、ストレスや疲労から会話する余裕自体がなくなることもあります。

男女の感情表現の違いも原因の一つです。女性は感情を言葉にして共有したいと思う傾向がある一方、男性は問題解決を重視する傾向があります。この違いが「話を聞いてくれない」「いつも同じ話をする」といった不満につながります。

2.4 不妊治療が長期化した場合の心の変化

不妊治療が長期化すると、夫婦それぞれの心理状態にも変化が現れます。

治療期間 夫の心理的変化 妻の心理的変化
初期(〜1年) 前向きな姿勢、期待感、サポートへの意欲 希望と不安の混在、情報収集への熱心さ
中期(1〜2年) 徐々に疲労感、経済的不安の増大 焦り、周囲との比較、自己否定感
長期(3年〜) 諦めの気持ち、治療以外の選択肢の模索 燃え尽き症候群、うつ傾向、孤独感

長期化すると特に男性は、「このまま続けるべきか」という現実的な判断を先に始める傾向があります。一方、女性は「もう少し頑張れば」という思いが強く残りやすく、この温度差がさらなるすれ違いを生むことがあります。

大切なのは、時間の経過とともに変化する互いの気持ちを定期的に確認し合うことです。「最初に決めた方針だから」と固執せず、状況に応じて二人の方向性を調整していくことが重要です。

こうしたすれ違いは、決して珍しいことではなく、不妊治療に取り組む多くのカップルが経験することです。お互いの気持ちを理解し、適切なコミュニケーションを取ることで、夫婦の絆を深めながら治療に向き合うことができます。

3. 専門家が解説!男性の不妊治療への向き合い方

スーツを着た不妊治療中の男性

不妊治療は夫婦で取り組むものですが、男性と女性では抱える思いや心理的ハードルが異なります。この章では、男性が不妊治療にどのように向き合っているのか、そしてなぜ積極的になれないケースがあるのかを専門的視点から解説します。

3.1 男性不妊の現状と治療への抵抗感

日本では不妊の原因の約半数に男性側の要因が関わっているとされています。しかし、男性不妊に対する社会的理解はまだ十分とは言えません。

男性不妊の主な原因には、精子の数や運動率の低下、精子の形態異常、精路の閉塞などがあります。これらは生活習慣や環境要因、先天的な問題など様々な要素が影響しています。

男性不妊の種類 主な特徴 一般的な治療アプローチ
造精機能障害 精子の数・質・運動率の問題 生活改善、薬物療法
精路通過障害 精管閉塞など通り道の問題 手術療法
性機能障害 ED、射精障害など カウンセリング、薬物療法

多くの男性が自分の生殖能力に問題があるという事実を受け入れることに強い抵抗を感じます。これは「男らしさ」や「masculinity(男性性)」と生殖能力が無意識に結びついているためです。

3.2 精液検査や治療に対する心理的ハードル

不妊治療において男性が最初に直面するのが精液検査です。この検査に対して多くの男性が恥ずかしさや抵抗感を抱きます。

精液検査の際、「指定された場所で自慰行為をしなければならない」という状況に大きな心理的負担を感じる男性は少なくありません。これは単なる羞恥心だけでなく、「自分の男性としての価値が数値化され評価される」という不安も含まれています。

また、検査結果が悪かった場合の自己イメージの低下を恐れる気持ちも強いものです。多くの男性は「もし自分に原因があったら…」という可能性を考えるだけで大きなストレスを感じています。

3.3 夫が治療に積極的になれない理由

男性が不妊治療に消極的になる背景にはいくつかの要因があります。これらを理解することで、夫婦間のコミュニケーションを改善するヒントになるでしょう。

3.3.1 仕事との両立の難しさ

不妊治療は予定を立てにくく、突然の通院が必要になることもあります。特に日本の職場環境では、男性が「不妊治療のため」と言って休暇を取ることへの理解が不足している場合が多いです。

男性は「仕事を優先すべき」という社会的プレッシャーと「治療に協力したい」という気持ちの間で葛藤することが少なくありません。特に管理職や責任のある立場にある男性ほど、この葛藤は強くなる傾向があります。

3.3.2 経済的負担への不安

不妊治療には高額な費用がかかることが多く、特に保険適用外の治療では経済的負担が大きくなります。男性は伝統的に「家計を支える」役割を意識する傾向があり、治療費用の増大に不安を感じやすいのです。

ある調査によると、不妊治療を行うカップルの約70%が経済的な負担を感じており、その中でも特に男性が強いストレスを感じていることが報告されています。

3.3.3 男性性への脅威

不妊の原因が男性側にあると判明した場合、多くの男性は自身の「男性性」や「夫としての価値」に疑問を持ってしまいます。これは非常に個人的かつ根源的な感情であり、言語化して伝えることが難しいものです。

男性は自分の感情を表現することに慣れていないことも多く、こうした深い不安や恐れを妻に打ち明けられずにいる場合があります。そのため、無関心や冷淡に見えてしまうことがあるのです。

このような男性特有の心理的ハードルを理解することは、夫婦で不妊治療に向き合う上で重要な第一歩になります。男性も自分なりの不安や恐れを抱えながら治療に向き合っていることを知ることで、より良いコミュニケーションの基盤を築くことができるでしょう。

4. 夫の気持ちを理解するためにできること

不妊治療で妊娠したご夫婦

不妊治療中は夫婦間のコミュニケーションが特に重要です。しかし、男性は自分の気持ちを表現することが苦手な傾向があり、夫の本音を理解するのは簡単ではありません。この章では、パートナーの気持ちを理解するための具体的な方法を紹介します。

4.1 効果的な聞き方と会話のポイント

夫の気持ちを理解するためには、適切な聞き方が重要です。多くの男性は「問題解決型」の思考を持っているため、感情を直接的に聞くよりも、状況や考えを尋ねる方が話しやすいと感じることがあります。

「今どう感じている?」という直接的な質問ではなく、「この治療についてどう考えている?」といった思考を問う質問の方が答えやすい場合が多いです。

避けた方がよい質問 効果的な質問
「なぜ気持ちを話してくれないの?」 「今の状況について、どう考えている?」
「もっと協力的になってほしい」 「私たちができることは何だと思う?」
「辛いのは私だけ?」 「この状況で一番大変に感じることは?」

また、会話のタイミングも重要です。帰宅直後や疲れているときではなく、リラックスしているときを選ぶようにしましょう。

4.2 男性が本音を話しやすい環境づくり

男性は「向き合って」話すよりも、「横並び」で何かをしながら話す方が気持ちを表現しやすい傾向があります。

ドライブ中や散歩しながら、あるいは一緒に料理をしているときなど、直接的に視線を合わせなくてもよい状況で会話を始めると、本音が出やすくなります

また、聞き出すことに集中しすぎず、沈黙も大切にしましょう。男性は考えをまとめてから話すことが多いため、焦らせずに待つことも必要です。

環境づくりのポイント:

  • リラックスできる場所と時間を選ぶ
  • スマートフォンなどの気が散るものを遠ざける
  • 「解決策」を求めるのではなく、まずは「聴く」ことに集中する
  • 批判や否定をせず、理解しようとする姿勢を示す

4.3 パートナーとしての適切な距離感

不妊治療中は、お互いに必要以上に気を遣いすぎてしまうことがあります。夫婦としての関係性だけでなく、一人の人間としての時間や空間を尊重することも大切です。

互いに「一人の時間」を持つことで、感情をリセットし、冷静に考える余裕が生まれます。これは決して逃避ではなく、より健全な関係を維持するために必要なプロセスです。

適切な距離感を保つためのポイント:

  • 不妊治療の話題だけでなく、趣味や仕事など他の話題も大切にする
  • それぞれの個人的な時間や活動を尊重する
  • 常に「夫婦」としてだけでなく「個人」としての時間も確保する
  • 治療の節目ごとに二人の時間を作り、方向性を確認し合う

不妊治療は長い道のりになることもありますが、お互いの気持ちを理解し尊重することで、夫婦の絆を深めることができます。次の章では、具体的に夫婦で不妊治療を乗り越えるためのアプローチ方法を紹介します。

5. 夫婦で乗り越えるための具体的アプローチ

パソコンでチェックする妊活中の女性

不妊治療は夫婦にとって大きな試練となりますが、適切なアプローチで共に乗り越えることが可能です。ここでは具体的な方法を紹介します。

5.1 夫婦カウンセリングの活用法

不妊治療中の感情の波や意見の相違は避けられません。このような時、第三者の専門家の助けを借りることで問題解決の糸口が見つかることがあります。

夫婦カウンセリングでは、お互いの気持ちを安全な環境で表現できる場が提供されます。多くの場合、日常では言い出せなかった本音や不安が整理され、パートナーへの理解が深まります。

カウンセリングの種類 特徴 向いているケース
対面カウンセリング 専門家を交えてじっくり話し合える 深刻な対立がある場合
オンラインカウンセリング 時間や場所を選ばず相談できる 忙しい生活の中でも続けたい場合
グループカウンセリング 同じ境遇のカップルと体験を共有 孤独感を感じている場合

初回は緊張するかもしれませんが、多くのカップルは「話せて良かった」と感じています。利用を検討する際は、不妊治療に理解のあるカウンセラーを選ぶことがポイントです。

5.2 男性向け不妊サポートグループの紹介

女性向けのサポート体制に比べ、男性向けのものは少ないのが現状です。しかし、近年は男性専用の不妊サポートグループも増えてきています。

同じ立場の男性と体験や感情を共有することで、孤独感が軽減され、新たな視点が得られることがあります。「男は強くあるべき」という社会的プレッシャーから解放される場にもなります。

オンラインコミュニティやSNSグループなど参加のハードルが低いものから始めるのもおすすめです。匿名で参加できるものも多く、プライバシーを守りながら相談できます。

5.3 共通の目標設定と達成感の共有

不妊治療は長期間に及ぶことが多いため、小さな目標を設定し、一つずつ達成していくアプローチが効果的です。

夫婦で「今月は○○を頑張ろう」といった具体的で達成可能な目標を設定することで、方向性が明確になり、一体感が生まれます。例えば、「生活習慣の改善」「ストレス管理の方法を学ぶ」などの目標が考えられます。

目標達成時には必ず互いを認め合い、小さな成功体験を積み重ねることが大切です。これにより「共に頑張っている」という実感が湧き、絆が深まります。

5.4 不妊治療以外の時間の大切さ

不妊治療に取り組む中で、生活のすべてが治療中心になりがちです。しかし、夫婦関係を健全に保つためには、治療以外の時間も大切にする必要があります。

定期的に「不妊治療の話をしない日」や「二人の時間」を設けることで、パートナーとしての関係性を再確認できます。趣味を共有したり、新しい体験をしたりすることで、関係に新鮮さをもたらすことができます。

また、それぞれが個人として充実した時間を持つことも重要です。友人との交流や個人の趣味に没頭する時間は、心のリフレッシュになり、結果的に治療へのモチベーションにもつながります。

不妊治療という山を二人で登る旅の中で、時には休憩し、景色を楽しむ時間を作ることも、長い道のりを乗り越えるために必要な知恵なのです。

6. 実際に不妊治療を経験した夫たちの声

チェックの票を持つ不妊専門医

不妊治療は夫婦それぞれに異なる負担をもたらします。特に夫側の心境はあまり語られることがないため、ここでは実際に治療を経験した男性たちの率直な声を紹介します。

6.1 治療成功カップルの夫が語る心境の変化

不妊治療を経て子どもを授かったカップルの夫たちは、治療中の心境をどのように振り返っているのでしょうか。

「最初は自分の問題と向き合うのが怖かった」と語るのは、3年の治療を経て双子の父親になった田中さん(仮名・38歳)です。「精液検査の結果を見たとき、自分の価値が下がったような気分になりました。でも妻との対話を重ねるうちに、これは二人で乗り越える課題だと前向きに捉えられるようになりました。」

また、4回の体外受精を経て父親になった山本さん(仮名・42歳)は、治療中は自分の無力感と闘っていたと振り返ります。「妻の体に負担がかかる姿を見て、何もできない自分にイライラしていました。でも妻の通院に付き添うことで少しずつ共有感が生まれ、二人三脚の実感が持てるようになりました。」

治療前の心境 治療中の変化 成功後の気持ち
自責感・罪悪感 当事者意識の芽生え 共に乗り越えた達成感
検査への抵抗感 パートナーへの理解深化 価値観の変容
経済的不安 優先順位の再考 過程を大切にする姿勢

6.2 治療中断を選んだ夫の葛藤

不妊治療の中断や終了を決断したカップルの夫たちも、複雑な感情を抱えています。

「治療を続けるべきか終わりにするべきか、その判断は本当に苦しかった」と語るのは、2年の治療後に中断を選んだ佐藤さん(仮名・40歳)です。「毎月のように妻が落ち込む姿を見るのが辛かった。経済的な問題もありましたが、それ以上に二人の精神的健康を守りたいと思いました。この決断は今でも時々自問します。でも、治療をやめた後に二人の関係が元に戻ったことは確かです。」

5回の人工授精と2回の体外受精を経て治療を中断した鈴木さん(仮名・45歳)は、終わりのない希望と絶望のサイクルから降りる決断について言及しています。「もう一回だけ、の繰り返しでした。妻も私も仕事と治療の両立で疲弊していました。最終的に『私たちの幸せは子どもだけじゃない』と気づいたんです。その決断後、二人で旅行に行ったり新しい趣味を見つけたりと、人生の別の側面に目を向けられるようになりました。」

6.3 養子縁組や里親を選択した夫の思い

生物学的なつながりにこだわらず、別の形で親になる道を選んだ夫たちもいます。

「血のつながりより大切なものがあると気づいた」と話すのは、特別養子縁組で5歳の息子の父親になった高橋さん(仮名・44歳)です。「治療を3年続けた後、妻と共に養子縁組という選択肢を考え始めました。最初は不安もありましたが、息子と出会ってみると、血のつながりなど関係ないと心から思えたんです。彼が私たちを選んでくれたような気さえします。」

里親として2人の子どもを育てている中村さん(仮名・39歳)は、不妊治療の経験が今の幸せにつながっていると感じています。「治療中は本当に苦しかった。でも、その過程があったからこそ、親になることの本質について深く考えることができました。子どもたちが来てくれたおかげで、想像以上の喜びと成長を経験しています。不妊治療は失敗だったのではなく、私たちを今の幸せに導いてくれた過程だったと思えるようになりました。」

これらの体験談からわかるように、不妊治療を経験した夫たちは様々な感情や葛藤を経て、それぞれの形で成長しています。治療の結果がどうであれ、その過程で得た学びや絆が夫婦の新たな人生の糧となっているケースが多いことがわかります。

7. 医師・カウンセラーからのアドバイス

不妊治療のメンタルケアに効くカウンセリング

7.1 不妊治療専門医が語る夫婦関係の維持方法

不妊治療は夫婦関係にさまざまな影響を与えることがあります。生殖医療に20年以上携わってきた専門医の高橋先生によると、「治療中の夫婦は、治療そのものだけでなく関係性の維持にも意識を向けることが大切」とのことです。

週に一度は不妊治療について話す時間と話さない時間を明確に分けることで、常に治療のことばかり考える状況から脱却できるとアドバイスしています。

また、治療の節目では必ず二人で話し合う機会を設けることも重要です。治療計画の変更や次のステップに進む際には、お互いの気持ちを確認し合うことで、一方的な決断を避けられます。

治療の段階 話し合うべきポイント
治療開始前 どこまで治療を行うか、経済的な限度、期間の目安
治療中 現在の心境、負担感、サポートの方法
治療方針の転換時 次のステップに進む意思確認、休息期間の検討

7.2 心理カウンセラーによるストレス軽減法

不妊カウンセリングの第一人者である田中カウンセラーは、男性特有のストレス対処法について言及しています。男性は感情を言語化することが苦手な傾向があるため、別のアプローチが効果的だと説明しています。

具体的な行動を通じてストレスを発散する方法が男性には合っていることが多く、例えば以下のような方法が挙げられます:

  • 定期的な運動や趣味の時間を確保する
  • 男性同士の交流の場(スポーツ、釣りなど)を持つ
  • マインドフルネスや瞑想などの簡単なリラクゼーション法を取り入れる

また、夫が自分の言葉で気持ちを表現できるよう、妻は「正解」を求めずに聞く姿勢が重要だと強調しています。質問形式ではなく、「私はこう感じている」という自分の気持ちを伝えることから始めると、男性も応答しやすくなります。

7.3 男性不妊専門医からのメッセージ

男性不妊治療を専門とする佐藤先生は、多くの男性患者と向き合ってきた経験から、「男性の治療への抵抗感は、正しい情報の不足から来ることが多い」と指摘します。

男性不妊の検査や治療は想像よりもシンプルで負担が少ないケースが多いことを理解してもらうことが大切だと言います。例えば、精液検査は短時間で終わり、その結果によって適切な治療法が選べることを伝えています。

「不妊の原因の約半数は男性側にもあるとされています。検査を受けることは、責任を取るということではなく、より効率的に治療を進めるための重要なステップです」と佐藤先生。治療に前向きになれない男性には、まず少しずつ情報に触れることから始め、同じような経験をした男性の体験談を読むことも勧めています。

また、不妊治療中の男性が抱きがちな自己否定感について、「生殖能力は男性性の全てではありません。パートナーを支え、共に歩む姿勢こそが真の強さです」というメッセージも添えています。

8. まとめ

不妊治療において夫の気持ちを理解することは、夫婦関係の維持と治療継続の鍵となります。男性特有のプレッシャーや言えない不安、仕事との両立や経済的負担への懸念など、夫は複雑な感情を抱えています。効果的なコミュニケーションを心がけ、男性が本音を話せる環境を整えることが重要です。必要に応じて大学病院の不妊専門外来や日本生殖心理学会認定のカウンセラーなどの専門家のサポートを受けることも検討しましょう。何より、不妊治療だけが二人の人生のすべてではないという視点を持ち、共通の目標を見つけながら、二人三脚で歩んでいくことが大切です。どのような選択をするにしても、お互いの気持ちを尊重し合うパートナーシップが、この困難な時期を乗り越える力になります。

和歌山の不妊治療・妊活専門鍼灸院矢野鍼灸整骨院では不妊治療専門の鍼灸で

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参考サイト

エレビット 本当はどう思ってる?妊活夫の本音をアンケート!

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