黄体ホルモンが少ない原因は?基礎体温の特徴や食事・生活習慣の改善ポイント

黄体ホルモン(プロゲステロン)が少ないと、月経不順・PMS・不妊など女性の体にさまざまな不調が現れます。この記事では、ストレスや卵巣機能の低下など黄体ホルモンが少なくなる主な原因と、基礎体温グラフに現れる高温期の乱れなど特徴的なパターンをわかりやすく解説します。また、ビタミンEや亜鉛を含む食材など食事改善のポイント、睡眠・運動・ストレスケアといった生活習慣の見直し方法も紹介します。婦人科を受診する目安や治療法まで網羅していますので、ホルモンバランスが気になる方はぜひ参考にしてください。
1. 黄体ホルモンとは何か

黄体ホルモンは、女性の体内でつくられる女性ホルモンのひとつです。
化学的にはプロゲステロン(Progesterone)と呼ばれ、エストロゲン(卵胞ホルモン)とともに、月経周期・妊娠・出産に欠かせない役割を果たしています。
「黄体ホルモンが少ない」という状態の原因や対策を正しく理解するためには、まずこのホルモンの基本的な働きと分泌のしくみを把握しておくことが大切です。
1.1 黄体ホルモン(プロゲステロン)の働きと分泌のしくみ
黄体ホルモン(プロゲステロン)は、排卵後に卵巣内に形成される「黄体」と呼ばれる組織から主に分泌されます。
排卵が起こると、卵子を放出した後の卵胞の残骸が変化して黄体となり、この黄体がプロゲステロンを産生・分泌します。
分泌量は排卵後から徐々に増加し、排卵後7日前後の黄体中期にピークに達します。
その後、妊娠が成立しなければ黄体は退縮し、プロゲステロンの分泌が低下して月経が起こります。
黄体ホルモンの分泌は、脳と卵巣の連携によって精密に調節されています。
脳の視床下部からゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)が分泌されると、下垂体から黄体形成ホルモン(LH)が放出されます。
このLHの急激な上昇(LHサージ)が排卵を引き起こし、その後に形成された黄体がプロゲステロンを産生します。
つまり、黄体ホルモンの分泌には視床下部・下垂体・卵巣の3つが連携して正常に機能することが必要であり、そのいずれかに乱れが生じると分泌量に影響が及びます。
| 月経周期の時期 | 黄体ホルモンの分泌量 | 体内での主な変化 |
|---|---|---|
| 卵胞期(月経開始〜排卵前) | 非常に少ない | エストロゲンの作用で子宮内膜が増殖する。プロゲステロンはほとんど産生されない |
| 排卵期 | わずかに上昇し始める | LHサージが起こり排卵が誘発される。黄体の形成が始まる |
| 黄体期前半(排卵後〜排卵後5日頃) | 上昇中 | 黄体がプロゲステロンを産生し始め、子宮内膜が着床に適した分泌期の状態に変化する |
| 黄体期中期(排卵後6〜8日頃) | ピーク(最大値) | 「着床の窓」と呼ばれる受精卵が着床しやすい時期。基礎体温が最も高くなる |
| 黄体期後半(排卵後9日〜月経前) | 低下する | 妊娠が成立しなければ黄体が退縮し、プロゲステロンが急激に低下する |
| 月経期 | 非常に少ない | 子宮内膜が剥がれ落ちて月経が起こる |
妊娠が成立した場合は、着床後の絨毛から分泌されるヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)が黄体の機能を維持し、プロゲステロンの分泌が継続されます。
その後、妊娠12週頃からは胎盤がプロゲステロンの産生を引き継ぎ、妊娠を安定させます。
1.2 黄体ホルモンが女性の体に与える影響
黄体ホルモン(プロゲステロン)の役割は、妊娠の準備と維持にとどまりません。
子宮・乳腺・脳・腸・皮膚など、全身の多くの部位に直接・間接的な影響を与えています。
これらの作用を知ることで、黄体ホルモンが少ないときに現れるさまざまな不調の背景を理解しやすくなります。
| 作用する部位・機能 | 具体的な影響 |
|---|---|
| 子宮内膜 | 子宮内膜を分泌期の状態(着床しやすい状態)に整え、受精卵の着床をサポートする |
| 子宮筋 | 子宮の収縮を抑制し、妊娠を安定させる(流産予防) |
| 基礎体温 | 視床下部の体温調節中枢に作用し、体温を約0.3〜0.5℃上昇させて高温期をつくる |
| 子宮頸管粘液 | 粘液を粘稠にして、細菌が子宮内に侵入しにくい状態にする |
| 乳腺 | 乳腺を発達させ、授乳の準備を促す。黄体期に乳房の張りや痛みが生じやすいのはこの作用による |
| 脳・精神 | GABA受容体を介して鎮静・睡眠促進作用を持つ。一方、分泌量が急激に低下する月経前には不安・抑うつ感・イライラが生じやすくなる |
| 消化器(腸) | 腸の蠕動運動を抑制するため、黄体期に便秘が起こりやすくなる |
| 皮膚・皮脂腺 | 皮脂の分泌を促進するため、黄体期にニキビや肌荒れが悪化しやすくなる一因となる |
黄体ホルモンは妊娠の成立・維持という直接的な役割に加え、精神状態・睡眠・皮膚・消化器など女性の体全体のコンディションに深く関与しているホルモンです。
そのため、黄体ホルモンが少ない状態が続くと、月経不順や不妊だけでなく、気分の落ち込み・肌荒れ・便秘・倦怠感など多彩な不調として現れることがあります。
こうした症状の背景にある原因を正しく把握するためにも、黄体ホルモンの基本的な働きを理解しておくことが重要です。
2. 黄体ホルモンが少ない主な原因

黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌量は、脳の視床下部・下垂体と卵巣が連携してコントロールするホルモン分泌のしくみに深く関わっています。
この連携のどこかに乱れが生じると、排卵後に形成される黄体の機能が低下し、プロゲステロンが十分に産生されなくなります。
黄体ホルモンが少なくなる原因は一つではなく、現代の生活環境に潜む複数の要因が重なって引き起こされることも少なくありません。
| 主な原因 | 体内で起きているメカニズム | 生じやすいリスク |
|---|---|---|
| ストレス・自律神経の乱れ | 視床下部の機能が抑制されてGnRH・LH分泌が低下し、黄体の質が落ちる | 排卵障害、黄体機能不全 |
| 過度なダイエット・栄養不足 | ホルモン合成の原料となる脂質・栄養素が不足し、プロゲステロン産生量が低下する | 無排卵、月経不順 |
| 卵巣機能の低下・黄体機能不全 | 卵胞の発育不全により排卵後の黄体の質が低下し、プロゲステロン分泌量が減少する | 着床障害、不妊 |
| 加齢 | 卵巣予備能の低下とともに卵胞の質が落ち、黄体ホルモンの産生が徐々に減少する | 月経周期の乱れ、更年期症状 |
| 睡眠不足・不規則な生活 | 体内時計(サーカディアンリズム)の乱れがホルモン分泌のリズムを崩す | 黄体機能不全、月経前症候群(PMS) |
2.1 ストレスや自律神経の乱れ
黄体ホルモンが少なくなる原因として、慢性的なストレスや自律神経の乱れは最も影響力の大きな要因の一つです。
脳の視床下部はストレスを感知すると、生殖系の機能よりもストレスへの対処を優先するように働きます。
その結果、視床下部からの性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)の分泌が抑制され、下垂体からの黄体形成ホルモン(LH)・卵胞刺激ホルモン(FSH)の分泌量も低下します。
LHの分泌が不十分になると、排卵後に形成される黄体の質が低下し、プロゲステロンが正常量産生されにくくなります。
また、ストレス時に副腎皮質から多量に分泌されるコルチゾールは、プロゲステロンと共通の前駆物質であるプレグネノロンから合成されます。
コルチゾールの産生が増えると前駆物質の多くがコルチゾール合成に優先的に使われるため、プロゲステロンの産生量が相対的に減少することがあります。
さらに自律神経の乱れによって交感神経優位な状態が続くと、末梢血管が収縮して卵巣への血流が低下し、黄体機能をさらに弱める一因となります。
2.2 過度なダイエットや栄養不足
プロゲステロンはコレステロールを出発原料として合成されるステロイドホルモンの一種です。
そのため、極端なカロリー制限や脂質を過度に制限するダイエットを続けると、ホルモン合成に必要な材料が不足し、黄体ホルモンの産生量が低下します。
また、体脂肪率が極端に低くなると視床下部・下垂体へのフィードバック機構が乱れ、GnRH・LHの分泌が抑制されて排卵が障害されることがあります。
排卵が起きなければ黄体は形成されず、プロゲステロンもほとんど分泌されません。
このような状態は「視床下部性無月経」とも呼ばれ、体重が極端に少ない女性や摂食障害を抱える女性に多くみられます。
カロリー不足だけでなく、特定の栄養素の慢性的な不足も黄体機能に影響を与えます。
ビタミンB6・亜鉛・ビタミンEなどはプロゲステロンの合成や分泌に関わるとされており、食事の偏りによってこれらが継続的に不足すると、黄体ホルモンの分泌低下につながる可能性があります。
2.3 卵巣機能の低下と黄体機能不全
黄体ホルモンは、排卵後に卵胞が変化してできる「黄体」から分泌されます。
そのため、卵胞の発育が不十分であったり排卵の質が低い場合は、形成される黄体の質も低下し、プロゲステロンの分泌量が十分に得られなくなります。
この状態を「黄体機能不全(黄体機能低下症)」といいます。
黄体機能不全の背景には、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)のように卵胞が成熟しにくい状態や、卵巣予備能の低下(AMH値の低下)が関係していることがあります。
PCOSでは排卵自体が起こりにくく、排卵が起きても卵胞の発育が十分でないためにプロゲステロンの産生が不安定になりやすいです。
黄体機能不全は着床障害や不育症との関連も指摘されており、妊娠を希望している女性にとっては特に注意が必要な状態です。
黄体機能不全は自覚症状だけでは判断しにくく、血液検査や超音波検査によって確認される場合がほとんどです。
2.4 加齢による影響
女性の卵巣機能は年齢とともに自然に低下し、一般的に35歳を過ぎたころから卵巣予備能の低下が進み、それに伴って黄体ホルモンの分泌量も減少しやすくなります。
卵巣に残っている卵子の数が減少すると卵胞の発育の質も低下しやすくなり、排卵後の黄体が十分なプロゲステロンを産生できなくなります。
40代以降の更年期に近づく時期には、まずプロゲステロンが低下し始め、その後にエストロゲンも低下していくパターンが多くみられます。
このプロゲステロンとエストロゲンのバランスが崩れることで、月経周期の乱れや月経前症候群(PMS)に似た症状が現れやすくなります。
加齢による黄体ホルモンの低下は自然な変化ではありますが、日常生活を整えることで卵巣機能をできるだけ維持し、症状を軽減できる可能性があります。
2.5 睡眠不足や不規則な生活
ホルモンの分泌は体内時計(サーカディアンリズム)と密接に連動しており、睡眠不足や昼夜逆転の生活が続くと、視床下部・下垂体から分泌されるホルモンのリズムが乱れ、黄体機能に悪影響が生じます。
特に、排卵を引き起こす黄体形成ホルモン(LH)のサージは体内時計の影響を受けることが知られており、睡眠リズムが乱れると排卵のタイミングが不安定になることがあります。
また、睡眠不足はコルチゾールの分泌増加を招き、プロゲステロンの合成を妨げる要因にもなります。
夜勤や交代制勤務など、規則的な睡眠が取りにくい環境では、月経不順や黄体機能不全が起こりやすいとされています。
不規則な食事時間や慢性的な夜更かしは、インスリン分泌のリズムや血糖値の変動にも影響し、ホルモンバランス全体を乱す一因となります。
こうした生活習慣の積み重ねが黄体ホルモン不足を招く土台となっていることを意識することが大切です。
3. 黄体ホルモンが少ないときに出やすい症状

黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が十分でないと、月経周期の乱れ・気分の落ち込み・妊娠しにくいといった不調が重なって現れることがあります。
自覚症状には個人差があるため「ただの体調不良」と見過ごされがちですが、複数のカテゴリにわたる不調が同時に起きているときは、黄体ホルモン不足が背景にある可能性があります。
以下の表に、黄体ホルモンが少ない場合に現れやすい症状をまとめました。
| 症状カテゴリ | 代表的な症状 |
|---|---|
| 月経・生理周期の変化 | 月経不順、高温期の短縮(10日未満)、生理前のスポッティング、生理周期の短縮、過少月経 |
| PMS・気分の変動 | イライラ・怒りっぽくなる、気分の落ち込み、不安感、乳房の張り、むくみ、頭痛 |
| 妊娠・着床への影響 | 着床障害、不妊、初期流産・習慣性流産のリスク上昇 |
3.1 月経不順や生理周期の変化
黄体ホルモンは排卵後に卵巣の黄体から分泌され、子宮内膜を着床しやすい状態に整えるとともに、基礎体温を上昇させて高温期を維持する働きを担っています。
このホルモンの分泌量が少ないと、月経周期のさまざまな段階に影響が及びます。
正常な月経周期では排卵後の高温期が12〜14日間続くとされていますが、黄体ホルモンが不足している場合、高温期が10日未満に短縮されることがあります。
高温期が短くなると月経周期全体も短くなりやすく、「最近生理が早くくる」と感じる場合は黄体機能の低下が疑われます。
また、子宮内膜が十分に成熟しないため、生理が始まる数日前から少量の出血(スポッティング)が起きることも黄体ホルモン不足のサインとされています。
これは月経とは異なり、内膜の一部が早期に剥がれることで生じると考えられています。
そのほか、月経量が少なくなる過少月経や、生理周期が毎回ばらつく月経不順も、黄体ホルモンの不足と関連して起こりやすい変化として知られています。
3.2 PMSや気分の落ち込み
黄体ホルモンは体内でアロプレグナノロンという神経活性ステロイドに変換され、脳内のGABA受容体に作用して不安や緊張を和らげる働きがあります。
そのため黄体ホルモンが少ないと、排卵後から月経前にかけての時期に精神的・身体的な不調が強く出やすくなります。
黄体ホルモン不足に伴うPMS(月経前症候群)の症状には、精神的なものと身体的なものがあります。
下の表に代表的な症状をまとめています。
| 症状の種類 | 具体的な症状 |
|---|---|
| 精神的症状 | イライラ・怒りっぽくなる、気分の落ち込み、不安感、涙もろくなる、集中力・意欲の低下 |
| 身体的症状 | 乳房の張りや痛み、下腹部の張り・むくみ、頭痛、倦怠感、睡眠の乱れ |
これらの症状は月経が始まると軽快するのが特徴で、黄体ホルモンの分泌が少ないほどPMSの症状が重くなる傾向があるとされています。
また、黄体ホルモンはエストロゲン(卵胞ホルモン)の作用を調整する役割も担っています。
黄体ホルモンが不足してエストロゲンとのバランスが崩れた状態(エストロゲン優位)になると、乳房の張りや水分貯留によるむくみが顕著になりやすいといわれています。
3.3 不妊・着床障害との関連
妊娠が成立するためには、受精卵が子宮内膜にしっかりと着床することが必要です。
黄体ホルモンには子宮内膜を厚く柔らかい状態に保ち、受精卵が着床しやすい環境を整える働きがあります。
黄体機能不全では排卵後の黄体ホルモン分泌が不十分なため、子宮内膜の発育が不完全になります。
その結果、受精卵が子宮内膜に着床できない「着床障害」が生じ、不妊の一因となることがあると考えられています。
さらに、妊娠初期には黄体ホルモンが妊娠の維持に欠かせない役割を果たしています。
黄体ホルモンの分泌が不十分な場合、妊娠が成立しても初期の流産リスクが高くなることが知られており、繰り返す流産(習慣性流産)の背景に黄体機能不全が関与しているケースもあります。
妊活中に「なかなか妊娠しない」「初期流産を繰り返す」といった悩みがある場合、黄体ホルモンの分泌状態を確認することが重要な手がかりになります。
4. 黄体ホルモンが少ないときの基礎体温の特徴

黄体ホルモン(プロゲステロン)には体温を上昇させる働きがあるため、その分泌量の変化は基礎体温のグラフに直接反映されます。
毎朝継続して計測した基礎体温を記録・観察することで、黄体ホルモンが適切に分泌されているかどうかをセルフチェックする手がかりが得られます。
4.1 正常な基礎体温グラフのパターン
健康な月経周期を持つ女性の基礎体温は、低温期と高温期の2つの相に分かれる「二相性」のパターンを示します。
この二相性が明確に現れていることが、排卵が正常に起きており、黄体ホルモンが十分に分泌されているサインです。
低温期は月経開始日から排卵までの卵胞期にあたり、エストロゲン(卵胞ホルモン)の影響で体温が比較的低い状態を維持します。
排卵後は黄体が形成されてプロゲステロンの分泌が始まり、体温が上昇して高温期へと移行します。
高温期は次の月経が始まるまで続き、通常は12〜14日間程度、安定して高い体温が続くのが正常なパターンです。
| 時期 | 対応する周期(相) | 目安の体温 | 標準的な日数 |
|---|---|---|---|
| 低温期 | 月経開始〜排卵前(卵胞期) | 36.2〜36.5℃前後 | 約13〜14日間 |
| 高温期 | 排卵後〜次の月経前(黄体期) | 36.7〜37.0℃前後 | 約12〜14日間 |
低温期と高温期の体温差は0.3〜0.5℃程度あることが理想とされており、高温期に入ると体温が比較的はっきりと上昇し、その後安定して高い状態を維持するのが理想的なグラフです。
4.2 黄体ホルモン不足で見られる高温期の変化
黄体ホルモンの分泌が不十分な状態(黄体機能不全)では、基礎体温グラフに特徴的な変化が現れます。
グラフに以下のようなパターンが見られる場合は、黄体機能が低下している可能性があります。
| 見られるパターン | グラフ上の特徴 | 考えられる状態 |
|---|---|---|
| 高温期が短い | 高温期が10日未満で終わる | 黄体の機能が早期に低下し、プロゲステロンの分泌が続かない |
| 体温の上昇幅が小さい | 低温期との差が0.3℃未満 | 黄体ホルモンの分泌量が少なく、体温を十分に上げられていない |
| 高温期の体温が不安定 | 高温期中に体温が上下しやすい | 黄体ホルモンの分泌が一定に維持できていない |
| 高温期への移行がゆるやか | 排卵後も体温がなだらかにしか上昇しない | 排卵直後からの黄体ホルモン分泌の立ち上がりが弱い |
| 高温期がほとんどない | 全体的に一相性に近いグラフ | 排卵が起きていない無排卵の可能性がある |
高温期が10日未満の状態が続く場合や、低温期との体温差が0.3℃未満の場合は、黄体ホルモンの不足を示す代表的なサインとして特に注意が必要です。
また、高温期の途中で体温が一時的に低下したり、月経予定日よりも早く体温が下がりはじめたりするパターンも、黄体機能の低下と関連することがあります。
このような変化が複数の周期にわたって繰り返される場合は、黄体ホルモンの分泌に何らかの問題が生じている可能性があります。
4.3 基礎体温表で黄体ホルモンの状態を確認する方法
基礎体温は、毎朝目が覚めたら起き上がらずに、舌の下に婦人体温計(基礎体温計)をあてて計測します。
一般的な体温計は0.1℃単位での計測ですが、基礎体温計は0.01℃単位で計測できるため、月経周期にともなう微細な体温変化を把握するのに適しています。
できるだけ毎日同じ時間帯に測ることが、正確なデータを得るためのポイントです。
計測した体温はグラフ用紙や専用のスマートフォンアプリに毎日記録し、少なくとも2〜3周期にわたって継続して観察することで、自分のグラフのパターンが見えやすくなります。
| 確認ポイント | 正常な目安 | 黄体ホルモン不足が疑われる状態 |
|---|---|---|
| 高温期の日数 | 12〜14日間程度 | 10日未満が続く |
| 低温期との体温差 | 0.3〜0.5℃以上 | 0.3℃未満と差が小さい |
| 高温期の体温の安定性 | 高温期中は体温が比較的安定している | 高温期中も体温が上下しやすい |
| 体温上昇のタイミング | 排卵後に比較的はっきりと体温が上昇する | 排卵後もなだらかでグラフが二相性になりにくい |
| グラフ全体のパターン | 低温期・高温期の二相性が明確に現れる | 一相性に近く、体温の高低差がわかりにくい |
基礎体温のグラフだけで黄体ホルモンの分泌量を正確に把握することはできませんが、グラフの傾向を複数周期で継続して観察することは、自分の体の変化に気づくための有効な方法です。
気になるパターンが複数周期にわたって続く場合は、血液検査によるプロゲステロン値の測定によって、より客観的な状態を確認することができます。
5. 黄体ホルモンを増やす食事改善のポイント

黄体ホルモン(プロゲステロン)はコレステロールを原料として体内で合成されるため、日々の食事内容がホルモン分泌量に直接影響を与えます。特定の栄養素を意識して取り入れることで卵巣の黄体機能をサポートできると考えられており、食事改善はホルモンバランスを整えるうえでの基本的な取り組みのひとつです。
5.1 積極的に摂りたい栄養素と食材
黄体ホルモンの合成・分泌に関わる栄養素は複数あります。それぞれの働きと代表的な食材を理解したうえで、毎日の食事に自然に取り入れていくことが継続のコツです。
5.1.1 ビタミンEを含む食材
ビタミンEは脂溶性ビタミンのひとつで、強い抗酸化作用を持ちます。卵巣や子宮への血行を促進し、黄体機能をサポートする可能性があることから、女性ホルモンの分泌改善と関連して注目される栄養素です。脂溶性であるため、油と一緒に摂取すると吸収率が高まります。
| 食材 | 特徴 | 摂り方のポイント |
|---|---|---|
| アーモンド | ナッツ類の中でもビタミンE含有量が豊富 | 間食として一握り(約25g)を目安に |
| アボカド | ビタミンEのほか良質な不飽和脂肪酸も含む | サラダや和え物に加えやすい |
| かぼちゃ | βカロテンと組み合わせることで抗酸化効果が高まる | 油を使った炒め物や煮物で吸収率アップ |
| うなぎ(かば焼き) | ビタミンEとビタミンA・B群を同時に含む | 手軽に購入でき、日常食に取り入れやすい |
| ほうれん草 | 葉物野菜の中で比較的ビタミンEが多い | おひたしや炒め物で毎日の食卓に |
| こめ油・ひまわり油 | 植物油の中でビタミンE含有量が高い | 炒め物に使う油として取り入れる |
5.1.2 亜鉛やビタミンB6を含む食材
亜鉛はステロイドホルモンの合成に関わる酵素の補因子として機能し、プロゲステロンを含む女性ホルモンの産生を支える重要なミネラルです。一方、ビタミンB6はホルモンの代謝経路に関与しており、PMS(月経前症候群)の症状緩和との関連でも知られています。どちらも黄体ホルモンのバランスを整えるうえで意識したい栄養素です。
| 食材 | 含まれる主な栄養素 | 摂り方のポイント |
|---|---|---|
| 牡蠣(かき) | 亜鉛 | 食品の中で亜鉛含有量がトップクラス。鍋や炒め物に活用できる |
| 牛赤身肉 | 亜鉛・ビタミンB6 | 脂身の少ない赤身部分を選ぶと効率よく摂れる |
| 豚レバー | 亜鉛・ビタミンB6・鉄 | 栄養密度が高い。月1〜2回程度取り入れやすい |
| まぐろ(赤身) | ビタミンB6 | 刺身として手軽に摂取でき、たんぱく質も同時に補える |
| 鶏むね肉 | ビタミンB6 | 低脂質・高たんぱくで毎日の食事に使いやすい |
| バナナ | ビタミンB6 | 手軽に摂れる果物。朝食のプラス一品として活用できる |
| ごま | 亜鉛・ビタミンB6 | 料理にふりかけるだけで手軽に栄養をプラスできる |
5.1.3 大豆イソフラボンを含む食品
大豆イソフラボンは植物性エストロゲン(フィトエストロゲン)のひとつで、体内でエストロゲン受容体に結合し、エストロゲンに似た作用を示します。エストロゲンと黄体ホルモンは互いにバランスを取りながら分泌されるため、大豆イソフラボンによってホルモン全体の均衡が保たれると、プロゲステロンが作用しやすい環境が整いやすくなると考えられています。ただし、サプリメントによる過剰摂取はかえってホルモンバランスを乱すリスクがあるため、通常の食品から摂取することを基本とします。
| 食品 | 特徴 | 1回の目安量 |
|---|---|---|
| 豆腐 | 大豆イソフラボンを含む代表的な食品。消化がよく毎日取り入れやすい | 木綿・絹ごし問わず半丁(約150g)程度 |
| 納豆 | 発酵により腸内吸収が促進される。食物繊維も豊富 | 1パック(40〜50g)が1食の目安 |
| 豆乳(無調整) | 液体で取り入れやすく、料理や飲み物に応用しやすい | 1日コップ1杯(200ml)程度 |
| みそ | 発酵食品として腸内環境のサポートにもなる | みそ汁1杯(みそ大さじ1程度) |
| きなこ | 大豆をそのまま粉にしており栄養が凝縮されている | ヨーグルトや牛乳に大さじ1〜2を混ぜて摂取 |
これらの大豆食品は1日の食事の中で1〜2品取り入れることが、ホルモンバランスをサポートする食習慣として無理なく継続できる目安です。特定の食品に偏るのではなく、食事全体でバランスよく摂ることが大切です。
5.2 避けたほうがよい食べ物や食習慣
黄体ホルモンを増やすためには、サポートとなる栄養素を積極的に摂るだけでなく、ホルモン分泌の妨げになりやすい食べ物や食習慣を見直すことも同様に重要なステップです。以下に代表的なものをまとめます。
| 避けたい食べ物・食習慣 | ホルモンへの影響 | 改善のポイント |
|---|---|---|
| カフェインの過剰摂取 | 副腎を刺激してストレスホルモン(コルチゾール)の分泌を増やし、黄体ホルモンの産生を妨げる可能性がある | コーヒー・緑茶・エナジードリンクは1日2〜3杯以内を目安にする |
| アルコール | 肝臓でのホルモン代謝を乱し、プロゲステロンの分解を促進させる可能性がある | 週に休肝日を複数設けるか、できるだけ摂取量を控える |
| 精製糖質・高GI食品の過剰摂取 | 血糖値の急激な上昇がインスリンの過剰分泌を招き、ホルモンバランスを乱す一因になる | 白米を雑穀米や玄米に、菓子パンを全粒粉パンに切り替えることを検討する |
| トランス脂肪酸(マーガリン・ショートニング等) | ホルモン原料となるコレステロールの正常な代謝を妨げる可能性がある | 市販の洋菓子や揚げ物の食べすぎに注意し、良質な油に置き換える |
| 極端な低脂質・低カロリー食 | プロゲステロン合成に必要な脂質が不足し、ホルモン産生が低下するリスクがある | オリーブオイル・アボカド・ナッツ類など良質な脂質を毎食少量ずつ取り入れる |
| 欠食・不規則な食事時間 | 血糖値の乱高下がホルモン分泌リズムを乱し、卵巣機能にも影響を与えやすい | 朝・昼・夕の3食を決まった時間帯に摂ることで体内リズムを整える |
特に注意したいのは、体重管理を目的とした過度な食事制限です。極端なカロリー制限や脂質の過度な制限は、プロゲステロン合成に不可欠なコレステロールや脂質の不足を招き、黄体ホルモンの分泌量をさらに低下させる原因になり得ます。体重管理が必要な場合でも、急激な食事制限ではなく必要な栄養素をバランスよく確保しながら緩やかに整えることが基本的な考え方です。
また、食事の内容だけでなく食べ方も重要です。早食いや就寝直前の食事は血糖値の急激な変動を招きやすく、ホルモン分泌に関わる内分泌系のリズムを乱す可能性があります。よく噛んでゆっくり食べる習慣と、就寝の2〜3時間前には食事を終える習慣を意識することで、ホルモンバランスが整いやすい体内環境の維持につながります。
6. 黄体ホルモンを増やす生活習慣の改善ポイント

食事の内容を整えることと同様に、毎日の生活習慣も黄体ホルモンの分泌量に深く関わっています。睡眠・運動・ストレス管理の3つを意識的に見直すことで、卵巣機能を内側からサポートし、黄体ホルモンが分泌されやすい体づくりが期待できます。
6.1 睡眠の質を高めて体内時計を整える
黄体ホルモンを含む性ホルモンの分泌は、体内時計(概日リズム)と密接に連動しています。脳の視床下部・下垂体は体内時計に従って黄体形成ホルモン(LH)の分泌タイミングを制御しており、睡眠が乱れると排卵後の黄体が十分に機能しなくなり、黄体ホルモンの産生量が低下しやすくなります。
また、睡眠を促す働きを持つメラトニンは卵巣の抗酸化保護にも関与しているとされています。深夜のスマートフォンやパソコンから発せられるブルーライトはメラトニンの分泌を抑制するため、就寝前1〜2時間はデジタル機器の使用を控えることが、ホルモンバランスを整えるうえで有効です。
睡眠の質を高めるための実践的なポイントは以下の通りです。
| ポイント | 具体的な取り組み |
|---|---|
| 起床・就寝時刻を一定にする | 休日も平日と同じ時間帯に起床し、体内時計のズレを防ぐ |
| 寝室環境を整える | 遮光カーテンを活用し、室温は18〜22℃程度に調整する |
| 就寝前のブルーライトを避ける | スマートフォン・パソコンの使用を就寝1〜2時間前に終える |
| 入浴で深部体温を調整する | 就寝90分前に38〜40℃のぬるめの湯船に浸かり、その後の体温低下を促す |
| カフェインの摂取時間を管理する | コーヒーや緑茶などのカフェインは午後3時以降を目安に控える |
1日7〜8時間を目安とした良質な睡眠の確保が、ホルモン分泌の安定に向けた基本的な土台となります。睡眠時間の長さだけでなく、眠りの深さにも注目して生活リズムを見直すことが大切です。
6.2 適度な運動で卵巣機能をサポートする
適度な有酸素運動は骨盤周囲の血流を高め、卵巣への酸素・栄養の供給を促します。ウォーキングやヨガ、水泳などの低〜中強度の運動を週3〜4回程度継続することで、排卵が安定しやすくなり、黄体ホルモンの分泌を下支えすることが期待されます。
一方、過度に激しい運動は逆効果となることがあります。エネルギー消費量が摂取量を大幅に上回る状態が続くと、脳の視床下部が生殖機能を抑制するシグナルを出し、排卵障害や黄体機能不全が生じることがあります。これは「エネルギー不足に関連した視床下部性無月経」とも関連しており、体重が標準範囲内であっても起こりえる点に注意が必要です。
| 運動の種類 | 強度 | 黄体ホルモンへの影響 |
|---|---|---|
| ウォーキング(1日30分程度) | 低〜中 | 血行改善とストレス軽減を通じて卵巣機能をサポート |
| ヨガ・ストレッチ | 低 | 副交感神経を優位にし、自律神経とホルモンバランスを整える |
| 水泳・アクアビクス(軽め) | 低〜中 | 骨盤周囲の血流改善とリラックス効果が期待できる |
| 高強度インターバルトレーニング・長距離マラソンなど | 高 | 過度な場合、排卵障害や黄体機能不全につながるリスクがある |
運動習慣を新たに始める場合は、無理なく続けられる強度からスタートすることが重要です。生理周期の変化や体の疲労感を観察しながら、自分に合ったペースで継続することを心がけましょう。
6.3 ストレスを溜めないための工夫
慢性的なストレスを受け続けると、副腎からストレスホルモンであるコルチゾールが多量に分泌されます。コルチゾールと黄体ホルモンは、どちらも同じ前駆体「プレグネノロン」から合成されるため、ストレスが続くとプレグネノロンがコルチゾールの産生に優先的に使われ、黄体ホルモンの合成量が相対的に減少します。この流れは「プレグネノロンスチール」と呼ばれており、日常的なストレス管理がホルモンバランスに直結している理由のひとつとして挙げられています。
ストレスを完全にゼロにすることは難しいですが、日々の生活にストレスを発散・緩和する仕組みを取り入れることで、コルチゾールの過剰分泌を抑えやすくなります。実践しやすいストレスケアの方法を以下にまとめます。
| 方法 | 内容と期待できる効果 |
|---|---|
| 腹式呼吸・深呼吸 | 副交感神経を活性化して自律神経のバランスを整える。1回5〜10分を1日数回行うだけでも実感しやすい |
| マインドフルネス瞑想 | 「今この瞬間」に意識を向けることで思考の過負荷を軽減し、コルチゾールの分泌を抑える効果が複数の研究で示されている |
| 趣味・好きな活動への時間確保 | 読書・音楽鑑賞・手芸など、心地よいと感じる活動で気分転換を図る |
| 信頼できる人との会話 | 話すことでオキシトシンが分泌され、ストレス反応を和らげる効果が期待できる |
| ぬるめの湯船につかる | 38〜40℃のお湯に15〜20分浸かることで筋肉の緊張が解れ、全身のリラックスにつながる |
また、日常的に抱えるタスクの量を意識的に整理することも大切です。「休息をスケジュールに意識的に組み込む」という考え方を実践することで、慢性的なストレス状態から抜け出しやすくなり、自律神経が整いやすい心身の環境をつくることができます。小さな習慣の積み重ねが、黄体ホルモンの分泌を支える体づくりへとつながっていきます。
7. 黄体ホルモンが少ないときに婦人科を受診するタイミング

黄体ホルモンの不足は食事や生活習慣の見直しで改善が期待できる場合もありますが、症状が長引いたり日常生活に支障をきたすほどの不調が現れたりしている場合は、早めに婦人科へ相談することが大切です。
セルフケアだけで様子を見続けることで、不妊や骨密度の低下など、より深刻なリスクにつながる可能性もあります。
7.1 受診の目安と検査の流れ
以下のような状態が続く場合は、婦人科への相談を検討するサインのひとつです。
| 受診を検討すべき状態 | 具体的なサイン |
|---|---|
| 月経不順が続いている | 3か月以上にわたって生理周期が乱れている、または生理が来ない状態が続いている |
| 基礎体温の高温期が短い・不安定 | 高温期が10日未満、または高温期の体温が低く安定しない状態が続いている |
| 妊活中にトラブルがある | 妊娠を希望して6か月以上経過しても妊娠しない、または流産を繰り返している |
| 月経前の症状が強い | PMSの症状が日常生活や仕事に大きく影響するほど強く出ている |
| 不正出血・経血量の異常がある | 月経期以外の出血がある、または経血量が極端に少ない・多い状態が続いている |
| 更年期に入ってから症状が強い | のぼせ・動悸・強い気分の落ち込みなど、日常生活への影響が大きい |
婦人科では、まず問診と基礎体温表の確認を行い、血液検査によって黄体ホルモン(プロゲステロン)の数値を測定します。
同時にエストロゲン・LH(黄体形成ホルモン)・FSH(卵胞刺激ホルモン)などの値も調べ、ホルモンバランスを総合的に評価します。
黄体ホルモンの値は月経周期によって大きく変動するため、採血は黄体期(排卵後から次の月経が始まるまでの期間)に実施することで、より正確な数値を把握することができます。
受診の際は、いつでも婦人科に行けるわけではないため、あらかじめ自分の月経周期を把握しておくとスムーズです。
超音波検査(経腟エコー検査)では、卵巣の状態や黄体の形成、子宮内膜の厚さを直接確認し、黄体機能不全かどうかを判断するための重要な情報を得ます。
初めて婦人科を受診する場合は、基礎体温表を2〜3か月分記録して持参すると、検査方針を立てる際の参考として非常に役立ちます。
7.2 ホルモン補充療法と漢方薬による治療
黄体ホルモンの不足が確認された場合、症状の程度・年齢・妊娠の希望の有無などを考慮したうえで、さまざまな治療法が選択されます。
| 治療法 | 内容 | 主な適応 |
|---|---|---|
| プロゲステロン製剤の投与 | 内服薬・膣錠・注射などの形でプロゲステロンを直接補充する | 黄体機能不全、不妊治療における着床サポート、月経不順 |
| ホルモン補充療法(HRT) | エストロゲンとプロゲステロンを組み合わせて補充する | 更年期障害、卵巣機能の著しい低下 |
| 排卵誘発療法 | 排卵を促すことで黄体の形成をサポートし、プロゲステロンの自然な分泌を促す | 無排卵月経、排卵障害による不妊 |
| 漢方薬による治療 | 体質・症状に応じた漢方薬で全身のバランスを整え、ホルモン分泌を間接的にサポートする | 月経不順、PMS、冷えやストレスによるホルモンバランスの乱れ |
プロゲステロン製剤には、内服薬(ジドロゲステロンなど)・膣坐薬(プロゲステロン膣錠)・注射など複数の剤形があり、目的や体の状態に応じて選択されます。
不妊治療においては排卵後の着床をサポートする目的で広く使われており、黄体機能不全による月経周期の乱れにも用いられます。
ホルモン補充療法(HRT)は、更年期以降に卵巣機能が著しく低下している場合に、エストロゲンとプロゲステロンを組み合わせて補充する方法で、のぼせ・動悸・気分の落ち込みといった更年期症状の改善に有効とされています。
ただし、乳がんや血栓症などの既往歴がある場合には適応外となることがあるため、事前に詳しい問診と検査が行われます。
漢方薬は体全体のバランスを整えるアプローチとして、西洋医学的な治療と並行して用いられることがあります。
たとえば、「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」は冷えや貧血傾向のある方の月経不順や不妊に、「加味逍遙散(かみしょうようさん)」はストレスや情緒不安定を伴うホルモンバランスの乱れに用いられる代表的な処方です。
効果が現れるまでに一定の期間を要することが多いですが、副作用が比較的少なく長期にわたって継続しやすい治療法として選ばれることも多く、体質改善を目的として取り入れられています。
漢方薬は市販のものもありますが、体質や既往症によっては適さない処方もあります。
自己判断でサプリメントや市販の漢方薬を継続使用するのではなく、正確な検査データと専門的な判断のもとで、自分の状態に合った治療を選択することが最も安全で効果的な対処法です。
気になる症状や基礎体温の変化が続く場合は、婦人科への相談を早めに行動に移すことで、適切なサポートを受けながら体の状態を改善していくことができます。
8. まとめ
黄体ホルモンが少ない原因には、ストレス・栄養不足・卵巣機能の低下・加齢・睡眠不足などがあります。不足すると月経不順やPMS、不妊の原因となるため、食事や生活習慣の見直しが重要です。基礎体温で高温期の変化を確認しながら改善に取り組み、症状が続く場合は早めに婦人科へ相談しましょう。
和歌山の不妊治療・妊活専門鍼灸院矢野鍼灸整骨院では不妊治療専門の鍼灸で
・自律神経を整えてお体をストレスに強くする
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・子宮や卵巣の働きを整える
などの効果で卵子の質と子宮の環境を整えて4か月で妊娠できる体質に変えていきます。
矢野鍼灸整骨院の鍼灸は、てい鍼という痛みゼロの鍼と、熱さの調節できるお灸で初めての方でも安心して受けていただけます。
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【この記事を書いた人】
矢野泰宏(やの やすひろ)
鍼灸師/不妊鍼灸専門家
和歌山・矢野鍼灸整骨院院長
妊活に悩む女性のための鍼灸を10年以上提供。病院と併用しながら、東洋医学的アプローチで妊娠を目指すサポートを行っています。
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