男性も検査が必要？不妊治療の検査は夫婦で行いましょう！　矢野鍼灸整骨院｜和歌山県和歌山市 不妊鍼灸専門の矢野鍼灸整骨院

男性も検査が必要？不妊治療の検査は夫婦で行いましょう！　矢野鍼灸整骨院

結論から言えば、男性も検査は必要です。

不妊治療の検査は夫婦で行うのが理想です。

不妊といえば女性ばかりが責められがちですが、WHOの統計では不妊原因は男女ともあります。

しかし、男性にとって不妊という事実を受け止めるのは、女性より精神的に厳しいのも事実。

強要は絶対に良くありません。

検査に限らず、男性を説得するなら「数値や客観的事実を並べ」「冷静に伝える」ことが必須。

数値の読み方や男性不妊の方の体験談などを知ることで、検査に前向きになるかもしれません。

男性の不妊は推定4割ほど

WHOの調査では、「男性が原因8％」「男女どちらか、または、どちらも原因35％」という統計があります。

女性が原因は37％なので、女性のほうが若干割合は多いですが、男性原因もかなりの割合です。（最新の統計では男性の方が多いというデータもあります）

そのため、検査は夫婦で行うのが理想です。

しかし、男性は不妊の原因を探ることに大きな抵抗がある方が大半です。

これは「生殖に問題がある＝負け組」という意識が強いため。

男性は競争原理が女性より強いので、生殖力に問題があるというのはプライドを大きく傷つけます。

良し悪しではなく、これは男性の当然の心理です。

それを承知した上で説得する必要があります。

男性不妊の種類と原因は？

男性不妊の原因はEDなど自覚できるものから、精子の造精機能障害や精路通行障害など自覚できないものまであります。

「機能不全」

勃起障害（ED）、射精障害などがあります。

自覚があるので検査へ意識を向けやすい反面、一人で悩み苦しむ傾向があります。

病気は恥ではないこと、治療できることを、客観的に伝えることが大切です。

・原因

喫煙など生活習慣、高血圧や肥満、特に糖尿病はリスクを上げる要因です。

ストレスなどで起こることもあります。

・対策

バイアグラなどED改善薬を使う、（射精ができるなら）糖尿病なら治療を受けて血糖値を安定させる、無理せず人工授精を試みる、などがあります。

できるだけリスク要因を減らす、適度な運動などでストレス解消に努めることも大切です。

「造精機能障害」

男性不妊の原因の中でも多い症状で、何らかの事情で元気な精子が造れないことがあります。

・原因

不明なことが多いですが、生活習慣の乱れで一時的な障害を起こすこともあります。

他にも精索静脈瘤（陰嚢の静脈にできたコブ）、染色体異常など、原因は多岐にわたります。

・対策

生活習慣の乱れが原因の場合は、できるだけストレスを減らし、薬やサプリメントで改善を図ります。

精索静脈瘤は手術することで改善することがあります。

染色体異常は、遺伝子検査をすることで判明します。

精子が造れないことが多いため、現代医学では対策できないことが多いのが現状です。（遺伝子異常でも精子が造れるケースがあります）

「精路通過障害」

精子は正常に造られても、通り道に何らかのトラブルが出て精子が通れず、無精子症になることがあります。

・原因

先天性、炎症が起きる、手術の後遺症など後天性、さまざまな原因があります。

・対策

通り道を手術で再建する、精巣に近い場所から精子を取り出し、体外受精を試みる方法があります。

おおまかな説明になりましたが、男性不妊の原因はさまざまです。

男性の場合は健康な方でも精子のコンディションは不安定で、メンタルに左右されやすい傾向があります。

新型コロナウイルス感染やおたふく風邪は、男性不妊リスクを上げる

もし、パートナーの男性が新型コロナウイルスやおたふく風邪に感染した経験があるなら、それを理由に検査を促すと良いかもしれません。

これらの感染症は男性不妊リスクを上げるからです。

新型コロナといえば重い肺炎を起こす感染症のイメージがありますが、実は全身の血管などに炎症を起こし、深刻な後遺症を起こすリスクがあります。

感染した時には軽症で、ただの風邪だと思ったら後でダメージを起こすのが新型コロナの厄介なところ。

後遺症の症状は種類がとても多いのですが、男性のEDや精子の減少などを引き起こすこともあります。

感染前より元気がない、と密かに悩んでいる男性は少なくありません。

そして、どの病院に相談しに行けば良いのか分からない方も多いのです。

せっかく病院に行くなら自由診療の病院に行くよりも、不妊治療専門病院の男性外来を受診しましょう。

より確実な検査と治療が受けられます。

新型コロナや細菌感染などで前立腺などが炎症を起こすと、精子の運動能力が落ちる「副性器障害」という症状が出ることがあります。

これらは炎症を抑えれば改善するので、一人で悩まずきちんと病院で検査、治療を受けることが大切です。

おたふく風邪ウイルス（ムンプスウイルス）は精巣に炎症を起こし、委縮させることがあります。

おたふく風邪の「発症後」、数か月～1年後に精巣を委縮させるのが特徴。

治ってすぐなら委縮がまだ起こらないので、おたふく風邪に感染したばかりなら、できるだけ早く検査を受けることが望まれます。

ムンプス精巣炎の場合は精巣内には精子がいることが多いため、精巣を切開して取り出し、顕微授精をすることで妊娠が望めます。

男性不妊の原因はさまざまですが、多くのケースでは改善、または対策法があります。

一人で悩まずに、医療の世界に飛び込むことが不妊治療の第一歩です。

（参考サイト）
厚生労働省　「妻だけを病院に行かせたくなかった」 不妊治療に取り組む男性の気持ちとは
https://ninkatsu-hiroba.mhlw.go.jp/article3.html
はらメディカルクリニック　不妊の原因の割合
https://www.haramedical.or.jp/content/about-infertility/cause#:~:text=WHO%E3%81%8C%E4%B8%8D%E5%A6%8A%E3%81%AE%E3%82%AB%E3%83%83%E3%83%97%E3%83%AB,%E5%89%B2%E5%90%88%E3%81%AF%E5%8D%8A%E3%80%85%E3%81%AA%E3%81%AE%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82
PR TIMES
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000034.000042910.html
日経新聞　コロナ後遺症の謎を解く鍵 「毛細血管の微小血栓」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD01BJC0R00C23A2000000/
恵比寿つじクリニック　第7回　大人になってからのおたふく風邪には要注意！
https://e-dansei.com/archives/8

このブログの執筆者

和歌山の不妊治療・妊活専門鍼灸院　院長　鍼灸師　矢野　泰宏

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