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後悔しない不妊治療の胚移植。成功率を高めるために知っておくべきこと

不妊治療 卵子と精子

胚移植を控え「何を準備し、どの方法が自分に合い、成功率や費用、リスクをどう見極めればいいのか」。この記事では不妊治療の最新データと専門医の見解を基に、新鮮胚・凍結胚の違いから着床率を上げる生活習慣、保険適用や助成金の活用法まで網羅し、後悔しない選択の結論として「年齢と胚の質を最適化し信頼できるクリニックで複合的に対策すること」が鍵だと明示します。またOHSSや多胎妊娠リスクを減らす最新プロトコールも解説します。

1. 不妊治療における胚移植とは

1.1 胚移植の基本的な仕組み

胚移植(Embryo Transfer)は、体外受精(IVF)で得られた受精卵を培養し、発育段階を確認してから子宮腔へ戻す工程を指す。培養室で培養液に守られながら成長した胚を、カテーテルと呼ばれる柔らかな細い管を用いて子宮内膜に着床しやすい位置へ静かに注入する。移植に要する時間は数分程度で、麻酔が不要なケースが多い。

1.2 体外受精における胚移植の位置づけ

体外受精は「採卵 → 受精 → 培養 → 胚移植 → 判定」という流れで進むが、胚移植は着床成否を左右する最終ステップである。培養段階で成長を観察することで胚の品質を評価できるため、質の高い胚を選び移植することが成功率向上に直結する。また、移植後のホルモン補充や生活管理も着床環境を整えるうえで欠かせない。

1.3 胚移植が適応される症例

胚移植は自然妊娠が難しいさまざまな状況で選択される。主な背景と選択理由は次のとおり。

主な原因・背景 胚移植が選択される理由
卵管閉塞・卵管狭窄 受精卵が自然に子宮へ到達できないため、直接子宮腔に戻して着床を図る
排卵障害 排卵のタイミングが不安定でも、採卵・受精を経て最適な時期に胚を移植できる
原因不明不妊 自然妊娠に至らないケースで、胚育成を可視化し適切な着床環境を整えられる
精子所見に問題がある場合 顕微授精で受精を補助し、良好胚を選別して子宮内に戻すことで妊娠機会を確保

これらのほか、子宮内膜症や遺伝性疾患の回避を目的とした着床前診断後の胚移植などにも活用されている。

2. 胚移植の種類と特徴

チェックの画像

2.1 新鮮胚移植のメリット・デメリット

新鮮胚移植とは、採卵から数日以内に胚を凍結せずに子宮へ戻す方法で、治療期間を短縮できる点が大きな特徴です。

項目 メリット デメリット
治療期間 採卵後すぐに移植を行うため、次周期を待つ必要がない。 排卵刺激によるホルモン値の変動が子宮内膜とズレる可能性がある。
胚のダメージ 凍結・融解操作がないため物理的ストレスが少ない。 採卵周期の体調に左右されやすく、コンディションが整わない場合は延期が難しい。
費用 凍結保存料が不要。 ホルモン補充が追加となるケースがあり、総額が読みにくい。

採卵刺激で腫れが残る場合には新鮮胚移植が見送られ、後述の凍結胚移植へ切り替えることがあります。

2.2 凍結胚移植の特徴と効果

凍結胚移植は、胚をガラス化(急速凍結)技術で保存し、子宮環境が整った周期に融解して移植する方法です。

・スケジュール調整が容易で、仕事や家庭の都合に合わせやすい。
・ホルモン値を落ち着かせた周期に実施できるため、内膜と胚発育の同期が取りやすい。
・最新のガラス化凍結により胚生存率は高水準を維持しています。

一方で、凍結・融解に伴う追加費用と、わずかながら存在する胚損傷リスクは留意点です。

2.3 胚盤胞移植と分割期胚移植の違い

胚を培養する日数によって、移植ステージが変わります。

比較項目 胚盤胞移植(Day5–6) 分割期胚移植(Day2–3)
着床率 子宮到達時期が自然妊娠に近く、着床率が高め。 一般的に胚盤胞より低めだが、個体差が少ない段階で移植できる。
培養リスク 培養期間が長く、発育停止で移植胚が得られないことがある。 培養日数が短く、胚のロスが少ない。
選択のポイント 複数個の良好胚が育っている場合、成功率向上を狙える。 採卵数が少ない場合や内膜条件が良い周期に早めに戻したいときに適する。

胚盤胞の長期培養によって遺伝的に優勢な胚を選別できる一方、培養中にすべて停止してしまうリスクもあるため、卵巣刺激成績や治療歴から総合的に判断することが重要です。

3. 胚移植の成功率を左右する要因

不妊治療で疑問に思う女性

3.1 年齢による成功率の変化

年齢は胚移植の予後を最も大きく左右する因子の一つで、卵子の染色体異常率や着床後の流産率に直結する。

年齢 臨床妊娠率(%) 出産率(%)
〜29歳 約40 約30
30〜34歳 約35 約27
35〜39歳 約25 約17
40歳以上 約10 約5

加齢に伴う卵子の染色体異常増加が着床率を低下させる主因であり、同時に胎児の発育不全や流産のリスクも高まる。

3.1.1 卵子・胚のDNA損傷

酸化ストレスの蓄積やミトコンドリア機能低下によりDNA損傷が進み、胚の発育停止が起きやすくなる。

3.2 胚の品質(グレード)と着床率

培養室では胚を形態学的に評価し、A〜Cなどのグレードを付与する。高グレードほど細胞数が多く空胞が少ないため着床率が高い。

3.2.1 グレード評価のポイント

  • 細胞の均一性とフラグメンテーション率
  • 胚盤胞ではICM(内部細胞塊)とTE(栄養外胚葉)の質
  • タイムラプス解析による分割スピードと同期性

64細胞期から胚盤胞へスムーズに到達した胚は、分割期で停滞した胚より着床率が約2倍高いと報告されている。

3.2.2 遺伝的整合性の重要性

染色体異数性がない胚(PGT-A陰性)は、形態がやや劣っていても高グレード異数性胚より妊娠率が優れる。

3.3 子宮内膜の厚さと着床環境

子宮内膜は受容期に8〜12mmの厚さが望ましく、ホルモン環境・血流・免疫バランスが整うことで胚を受け入れる。

3.3.1 厚さとパターン

トリプルラインパターンで10mm前後の内膜が最も着床率が高い。6mm未満では妊娠率が著しく低下する。

3.3.2 血流評価

ドプラ超音波で血流指数を確認し、低血流例ではビタミンE、シルデナフィル、鍼灸などの介入が行われることがある。

慢性子宮内膜炎やNK細胞活性亢進は着床不全の誘因となるため、検査と治療で内膜環境を整えることが重要。

3.4 移植するタイミングの重要性

黄体期における「受容期(Window of Implantation)」は約24時間と短く、プロゲステロン投与開始からの時間管理が鍵となる。

3.4.1 ホルモン補充周期の移植日

凍結胚盤胞はプロゲステロン開始後5日目に移植するのが標準。1日のずれでも臨床妊娠率が約10〜15%低下する可能性がある。

3.4.2 自然周期と黄体ホルモン上昇

自然周期ではLHサージ後6〜7日目が最適。基礎体温や血中プロゲステロン値で排卵日を正確に把握することが必要。

タイミングの精度が高いほど、同一グレード胚でも妊娠率が約1.3倍向上するとのデータがある。

4. 胚移植前の準備と検査

高度な体外受精の画像

4.1 子宮内膜の状態確認

経腟超音波で厚さと血流を測定し、着床に適した8〜12mm前後の三層構造(トリプルライン)かを確認する。薄い場合はエストロゲン補充や血流改善のための低周波温熱療法などが提案されることが多い。過剰に厚い場合も受容性が下がるため、黄体ホルモンの投与量・時期を調整し炎症を抑える。

4.2 ホルモン値の調整

ホルモンバランスが乱れていると胚移植のタイミングがずれるため、採血で下記項目をチェックしながら薬剤を調整する。

測定項目 目安値 役割
E2(エストラジオール) 200〜400 pg/mL 内膜増殖を促進
P4(プロゲステロン) 10 ng/mL 以上 受容期への移行・着床維持
LHサージ 個人差大 排卵の指標、凍結胚移植では移植日決定に利用
FSHベースライン 10 mIU/mL 未満 卵巣機能の大まかな把握

4.2.1 薬剤スケジュールの立て方

自然周期・排卵誘発周期・ホルモン補充周期のいずれを選択するかで投薬量や通院回数が異なる。特にホルモン補充周期は移植日のコントロールが容易なため遠方在住者に適するが、自己注射や貼付剤の管理が必要となる。

4.3 感染症検査と生活習慣の見直し

感染症は母体と胚の双方に悪影響を及ぼすため、胚移植前に必ずスクリーニングを行う。結果によっては治療後の陰性化を確認してから移植日を設定する。

検査項目 目的 推奨時期
B型・C型肝炎ウイルス 母子感染および医療従事者の防護 採卵前に実施し、有効期限1年を目安に更新
HIV抗体 感染予防策の徹底 最初の治療開始時、その後1年ごと
梅毒(RPR・TPHA) 胎児奇形リスク回避 移植前 3〜6 か月以内
クラミジア・淋菌 子宮内膜炎・卵管炎の予防 採卵周期ごとに推奨

4.3.1 生活習慣リセットのポイント

移植を控えた時期は、カフェイン・アルコール・喫煙を控え、ビタミンDや葉酸を含むバランス食を意識する。日中に適度な有酸素運動を行い、就寝前のスマートフォン利用を制限して深部体温を下げながら7時間以上の睡眠を確保することで、ホルモン分泌と免疫バランスが整い着床率の向上が期待できる。

5. 胚移植当日の流れと注意点

妊活を頑張る女性

胚移植当日は事前の準備が整っているため、流れを把握し落ち着いて行動することが最も大切です。以下では具体的な手順から痛み・麻酔、休息の取り方までを網羅します。

5.1 移植手術の具体的な手順

タイミング 主な内容 ポイント
来院〜受付 本人確認・問診票の最終チェック 身分証と同意書を忘れず持参
前処置 超音波で子宮内の状態確認、膀胱の充満度を調整 飲水量の指示に従い、尿意を我慢できる範囲に保つ
胚の融解・確認 凍結胚の場合は融解後に形態を再評価 グレードが移植直前に再判定される
移植操作 カテーテルを用いて胚を子宮腔内へ送達 モニターを見ながら位置を確認できることもある
休息 移植後はリカバリールームで横になり安静 深呼吸しリラックスを心掛ける
帰宅 担当スタッフから注意事項と薬剤の説明 処方内容を必ずメモし、服薬時間を厳守

5.2 痛みや麻酔について

胚移植自体は採卵ほど侵襲の大きい処置ではなく、通常は鎮痛剤のみで全身麻酔を必要としないケースが大半です。痛みは月経時の軽い生理痛程度で、数分以内に落ち着きます。どうしても不安が強い場合は、事前のカウンセリングで軽度の鎮静法を相談できる施設もあります。

5.3 移植後の安静時間

移植直後は約30〜60分の横臥安静が一般的です。その後の過ごし方は以下を目安にしてください。

  • 当日は長距離移動や激しい運動を避け、帰宅後もゆったりと過ごす
  • シャワーは可だが長時間の入浴やサウナは翌日以降に延期
  • アルコール・カフェインの大量摂取を控え、水分はこまめに補給
  • 処方薬(黄体ホルモンなど)は決められた時刻に服用・貼付・膣坐薬を実施
  • 下腹部の痛みや出血が強い場合は早めに連絡し指示を仰ぐ

心身ともに穏やかに過ごすことが着床環境を整える鍵です。無理のないスケジュールを組み、移植後1週間程度は睡眠と栄養を最優先にしましょう。

6. 胚移植後の過ごし方

6.1 移植後の生活で気をつけるべきこと

6.1.1 安静と日常生活のバランス

胚移植直後は無理のない範囲で横になる時間を確保しつつ、長時間の寝たきりは血流を悪くするため避けるのが基本とされる。帰宅後はソファやベッドで軽く脚を伸ばして休み、翌日からは軽い家事やデスクワーク程度なら問題ないケースが多い。

6.1.2 食事・栄養管理

体内環境を整えるために、ビタミンE・鉄分・葉酸・タンパク質を意識した和食中心の献立がおすすめ。アルコールや高カフェイン飲料は着床期のホルモンバランスを乱しかねないため、控えめにするとよい。

6.1.3 運動・体温管理

激しい筋トレや長距離ランは避け、20〜30分のウォーキングやストレッチで全身の血流を優しく促す。冷え対策として腹部や腰を温める腹巻・湯たんぽが有効だが、サウナや高温長湯は逆効果になりやすい。

6.1.4 服薬・サプリメント

処方されたホルモン補充薬や抗血栓薬は決められた時間に必ず服用する。市販サプリを追加する場合は成分の重複や過剰摂取に注意し、妊娠判定までの短期間は種類を絞ると安全性が高まる。

6.1.5 入浴と衛生管理

ぬるめのシャワーにとどめるか、38〜39℃の短時間入浴に留める。局所の清潔を保つ目的で強い洗浄剤を使用すると粘膜を刺激する恐れがあるため、弱酸性ソープを選ぶと安心。

行動 推奨度 ポイント
軽い散歩 1日20分、呼吸が弾む程度
長距離ジョギング × 着床期の振動・負荷が大きい
カフェイン150mg/日以内 コーヒーなら1杯程度
アルコール摂取 × ホルモン代謝を阻害する

6.2 着床出血と妊娠初期症状

胚移植から5〜10日前後に少量の出血が見られることがあり、これを着床出血と呼ぶ。色は薄い茶色〜ピンク色で、量は下着に付着する程度が目安。腹部の軽い張り・眠気・体温上昇などもホルモン変化による生理的反応としてしばしば起こる。

大量出血や激しい腹痛、38℃以上の発熱が続く場合は早急な受診が必要とされるため、異変を感じたらすぐに相談できる窓口をあらかじめ確認しておくと安心。

主な兆候 想定される原因 様子を見る基準
ごく少量の出血 着床による子宮内膜の変化 1〜2日で自然に治まる
軽い下腹部痛 黄体ホルモン増加 市販鎮痛薬は自己判断で服用しない
強い眠気 基礎体温の高温期維持 無理せず早めに就寝

6.3 判定日までの期間の心構え

6.3.1 ストレスマネジメント

判定待ちの約10〜14日は心理的負担が大きい。日記や呼吸法で感情をアウトプットし、スマートフォンで検索を続けて不安を増幅させない工夫が必要になる。

6.3.2 睡眠とリラクゼーション

夜23時までに就寝し、7時間以上の質の高い睡眠を確保する。アロマディフューザーでラベンダーやゼラニウムを弱めに焚くと副交感神経が優位になり入眠しやすい。

6.3.3 情報との距離の取り方

成功・不成功の体験談を読み漁るほど焦燥感が高まりやすい。SNSのフォローを一時的に整理し、客観的なデータやガイドラインのみを確認するスタンスが精神衛生上望ましい。

結果が出るまでの時間を「身体を整える延長期間」と捉え、生活習慣を淡々と続ける姿勢が成功率を底上げすると考えられている。

7. 胚移植の成功率を高める方法

不妊治療専門の女性医師

7.1 食事と栄養管理

胚の発育環境を整える第一歩は、バランスの取れた食事です。糖質・脂質・タンパク質の三大栄養素はもちろん、ビタミンやミネラルを過不足なく摂取することで、ホルモン分泌や子宮内膜の状態を安定させることが期待できます。

栄養素 主な食品 期待される働き
葉酸 ほうれん草、ブロッコリー、納豆 受精卵の細胞分裂をサポートし、着床率向上に寄与
オメガ3脂肪酸 サバ、イワシ、アマニ油 子宮内膜の血流改善と炎症抑制
鉄分 赤身肉、レバー、ひじき 酸素運搬を助け、胚の発育環境を良好に保つ
ビタミンD 鮭、卵黄、きのこ類 ホルモン受容体の働きをサポートし、着床環境を整える

加工食品や過度な糖分の摂取を控え、1日3食を規則正しく取ることが基本です。

7.2 ストレス管理とメンタルケア

移植周期は不安や期待が入り交じり、自律神経が乱れやすくなります。慢性的なストレスはホルモンの分泌リズムを崩し、子宮血流に影響を与える可能性があるため、意識的なケアが不可欠です。

7.2.1 具体的なアプローチ

・深呼吸や瞑想を毎日5分取り入れる
・趣味の時間を確保し気分転換を図る
・パートナーとスケジュールや気持ちを共有し、精神的なサポート体制を構築する

7.3 運動と睡眠の質向上

適度な有酸素運動は血流を促し、子宮と卵巣に十分な酸素と栄養を届けます。週に合計150分程度のウォーキングやストレッチを目安に、息が弾む程度の軽い運動を継続しましょう。

睡眠はホルモンバランスを整える重要な時間帯です。就寝1時間前のスマートフォン使用を控え、室温・照明を整えることで、深いノンレム睡眠を確保できます。

7.4 サプリメントの活用

食事からの摂取が難しい場合は、必要量を補う目的でサプリメントを取り入れます。過剰摂取は逆効果になるため、パッケージの用法・用量を順守しましょう。

サプリメント 推奨される理由 1日の目安量
葉酸400µg DNA合成を促し、胚の正常な発育をサポート 400〜600µg
ビタミンD 着床環境を整え、免疫バランスを保つ 10〜20µg
コエンザイムQ10 細胞のエネルギー産生を助け、胚の成長を支援 100〜200mg

サプリメントはあくまで補助的手段であり、基本は多様な食品から栄養を摂ることが最優先です。

8. 胚移植の費用と保険適用

不妊治療でメンタルが心配な女性

8.1 治療費の目安と医療機関による違い

胚移植にかかる費用は「採卵〜受精〜培養」と「移植」の工程で分けて考えると分かりやすい。平均的な相場は下表のとおりだが、設備や培養技術、培養液の種類などにより施設間で価格差が生じる。

項目 平均的な価格帯(円) 備考
採卵・受精・培養一式 300,000〜500,000 麻酔料や薬剤料を含むケースが多い
新鮮胚移植 50,000〜150,000 採卵周期と同一周期に実施
凍結保存料 30,000〜60,000 胚1〜2個あたり・1年間保管
凍結胚移植 80,000〜180,000 解凍・培養・移植を含む

「培養液の追加グレード」や「タイムラプスインキュベーター利用料」などオプションの有無で総額が変動するため、見積書で内訳を必ず確認しよう。

8.2 保険適用の条件と助成制度

2022年4月から体外受精・胚移植は公的医療保険の対象になった。保険診療として行う場合、自己負担は原則3割で、年齢・回数の上限も設けられている。条件の概要は次のとおり。

区分 条件 自己負担額の目安
年齢 採卵時点で40歳未満または40〜42歳 年齢により回数制限あり
回数上限 40歳未満は6回、40〜42歳は3回 上限超過分は自由診療
高額療養費制度 月あたり自己負担限度額を超えた分を払い戻し 所得区分で変動

自由診療で実施する場合は従来どおり全額自己負担だが、各自治体の不妊治療助成金(1回あたり上限10〜30万円)が利用できる場合もある。公的保険と助成金は併用できないため、治療計画の段階で制度の適用可否を把握しておくと良い。

8.3 複数回移植する場合の費用計画

胚移植は1回で妊娠に至らないケースも多く、回数を重ねるごとに費用が増加する。自己負担を最小限に抑えるため、以下の視点で資金計画を立てよう。

8.3.1 一括払いと分割払いの選択

自由診療分はクレジットカード払いや医療ローンを用意する施設もある。手数料を含めた総支払額を比較し、家計への負担が小さい方法を選択する。

8.3.2 交通費や付帯費用の確認

移植周期は通院回数が増えるため、交通費・宿泊費も予算に組み込む。特に遠方の施設を利用する場合は費用差が大きい。

8.3.3 家計管理のポイント

治療費用専用の口座を作り、毎月一定額を積み立てておくと資金繰りが明確になる。突発的な追加検査にも対応でき、精神的な負担も軽減される。

9. 胚移植で起こりうるリスクと対策

チェックの札を持つ不妊専門医

9.1 卵巣過剰刺激症候群(OHSS)

排卵誘発剤への反応が強く出過ぎると、卵巣が腫大し腹水や胸水を伴う卵巣過剰刺激症候群(OHSS)が生じる可能性がある。

9.1.1 主な症状

  • 下腹部の張り・痛み
  • 急激な体重増加
  • 吐き気や息苦しさ

9.1.2 対策と予防策

ホルモン投与量を段階的に調整し、血液検査でエストラジオール値や卵胞数の推移を把握する。症状が出始めた場合は水分と電解質のバランスを保ち、安静を取り入れる。重症化を防ぐため早期の経過観察と適切な薬剤調整が重要となる。

9.2 多胎妊娠のリスク

複数の胚を同時に移植すると妊娠率は高まるものの、双胎以上の妊娠につながる確率も上がる。

9.2.1 母体への影響

  • 妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病の増加
  • 切迫早産・早産のリスク上昇

9.2.2 対策

胚の数を厳選して移植する「単一胚移植」を基本とし、胚盤胞の品質を見極めながら移植本数を調整する。妊娠後は定期的な健診で胎児の発育と母体の状態を確認し、栄養・体重管理を徹底する。

9.3 流産や子宮外妊娠の可能性

胚移植後でも全てが出産につながるわけではなく、初期流産や子宮外妊娠が起こるケースがある。

9.3.1 流産の主な要因

  • 胚の染色体異常
  • 子宮内膜の着床環境不良
  • 自己免疫・血栓傾向などの内因性要素

9.3.2 子宮外妊娠発生時のサイン

  • 下腹部の片側痛
  • 少量の不正出血
  • hCG値の異常推移

9.3.3 対策

移植後はhCG値や超音波検査で胚の位置と成長を確認し、異常がみられる場合は速やかな診断と適切な処置を行う。反復流産が続く場合は、着床前胚染色体検査(PGT-A)や自己免疫・血液凝固系の追加検査を活用し、要因を特定した上で治療計画を再構築する。

リスク 主な症状・影響 主な対策
卵巣過剰刺激症候群 腹水・体重増加・呼吸困難 ホルモン量の調整、経過観察、水分・電解質管理
多胎妊娠 妊娠高血圧症候群、早産 単一胚移植、栄養・体重管理、定期健診
流産 胎嚢の成長停止、出血 染色体検査、子宮内環境の改善、免疫・血栓対策
子宮外妊娠 片側腹痛、hCG値の異常 超音波・血液検査による早期発見、速やかな処置

10. 胚移植を成功させるための医療機関選び

パソコンでチェックする妊活中の女性

10.1 実績のある不妊治療専門施設

施設を選定する際は、まず累計移植件数や妊娠率の公開姿勢を確認しましょう。公的統計へデータ提出しているかどうかは、技術力と透明性の指標になります。また、胚培養環境を左右するラボ(培養室)の設備も重要です。クリーンルーム規格やタイムラプスインキュベーターの導入状況が公開されていれば、培養技術への投資を判断できます。

チェック項目 確認方法
累計移植件数と妊娠率 公式サイト・学会資料で公開値を参照
ラボの清浄度 クリーンルーム規格(ISOクラス)を質問
培養機器 タイムラプスインキュベーターやガス混合器の有無を見学
培養士体制 胚培養士資格保有者数と経験年数を確認

10.2 セカンドオピニオンの活用

複数回の移植で結果が出ないときは、別施設の見解を聞くことで治療方針を客観的に評価できます。治療歴や検査結果を整理し、情報提供書とともに相談するのがポイントです。既存施設との関係を損なわないよう、資料の返却期限や費用負担を事前に確認しておくと円滑です。

10.2.1 セカンドオピニオンを依頼する際のポイント

・診療情報提供書の発行可否と費用を確認
・検査データ(ホルモン値、エコー画像、培養ログ)のコピーを取得
・相談時間と料金、オンライン可否を事前に把握

10.3 担当者との相談で確認すべきポイント

初診や方針変更の面談では、治療プロトコルの選択理由・追加検査の必要性・費用見通しを具体的に質問しましょう。回答が論理的かつ数値データに基づいているかが、信頼性を測るバロメーターになります。

質問例 期待される説明内容
胚盤胞移植を推奨する根拠は? 自施設の胚盤胞到達率・着床率の統計
ERAやEMMAなどの子宮内膜検査は必要か? 実施基準と実際の改善率、費用対効果
凍結胚の保存期間延長時の費用 年額保管料と更新手続き
複数回移植を想定した費用総額 助成制度適用後の自己負担シミュレーション

以上を踏まえて、エビデンスに基づく説明と設備投資の充実度が両立する施設を選択することが、胚移植成功への近道となります。

11. まとめ

胚移植の成否は年齢、胚グレード、子宮内膜厚、移植タイミングが主因。良好胚を凍結し最適周期に戻す方法は着床率を向上させる。食事・運動・睡眠で血流を整え、葉酸やビタミンDなど根拠のあるサプリを補い、ストレスはカウンセリングで軽減する。保険適用や助成金を活用し、実績豊富な不妊治療専門クリニックで情報を共有すれば、費用負担とリスクを抑えつつ妊娠率を最大化できる。焦らず複数回を前提に長期計画を立てることも後悔しない治療に繋がる。

和歌山の不妊治療・妊活専門鍼灸院矢野鍼灸整骨院では不妊治療専門の鍼灸で

・自律神経を整えてお体をストレスに強くする

・お腹の血の巡りを良くする

・子宮や卵巣の働きを整える

などの効果で卵子の質と子宮の環境を整えて4か月で妊娠できる体質に変えていきます。

矢野鍼灸整骨院の鍼灸は、てい鍼という痛みゼロの鍼と、熱さの調節できるお灸で初めての方でも安心して受けていただけます。

不妊治療・妊活でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

【この記事を書いた人】

矢野泰宏(やの やすひろ)

鍼灸師/不妊鍼灸専門家

和歌山・矢野鍼灸整骨院院長

妊活に悩む女性のための鍼灸を10年以上提供。病院と併用しながら、東洋医学的アプローチで妊娠を目指すサポートを行っています。

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参考サイト

よつばウィメンズクリニック 胚移植

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