可能性を少しでも上げるために…胚移植で着床しやすくする食べ物（栄養素）は？　矢野鍼灸整骨院｜和歌山県和歌山市 不妊鍼灸専門の矢野鍼灸整骨院

可能性を少しでも上げるために…胚移植で着床しやすくする食べ物（栄養素）は？　矢野鍼灸整骨院

良い卵子を採卵でき、胚盤胞まで育っても着床が成立しない…これは不妊治療では珍しくありません。

良好な胚を移植しても反復して妊娠に至らないと着床不全と考えられます。

着床不全は胚が原因のこともありますが、子宮側に原因があるケースがあります。

子宮の奇形や子宮筋腫、内膜のポリープなどは着床不全を起こしやすいことが知られていますが、あくまで妨げる程度で、問題なく妊娠、出産できることも珍しくありません。

子宮内膜症や子宮内細菌叢（子宮には乳酸菌が棲み付いていて、大腸菌など有害な菌を排除する仕組みがあります）に問題があることもあります。

自由診療になりますが、これらを検査し治療することはできます。

しかし、これらを調べても問題ない場合は、栄養面の偏りがあるかもしれません。

着床の可能性を上げる食べ物や栄養素はあるのでしょうか？

これらを摂取しても必ず着床成立するとは限りませんが、可能性を上げるために取り組んでみる価値はあるでしょう。

着床率、妊娠率を上げるビタミンD

ビタミンDはカルシウム吸収を促す栄養素です。

不足すると骨粗しょう症やくる病の原因になります。

免疫機構を高める作用もあり、人体を病原菌やウイルスから守るはたらきもあります。

近年、ビタミンDが着床、妊娠、出産のサポートをする栄養素であることが統計で判明しつつあります。

2019年にイギリスで行われた調査では、高度不妊治療（体外受精など）を行う女性500人をビタミンD保有量により「ビタミンD充足群」「不足群」「欠乏群」の3つに分けました。

3つのグループのうち、充足群の着床率は48.1％なのに対し、欠乏群はわずか32.5％に留まりました。

妊娠継続、出産の率もビタミンD充足群の女性の確率が高いことが判明しました。

出典：Vitamin D and assisted reproductive treatment outcome: a prospective cohort study
Justin Chu, Ioannis Gallos, Aurelio Tobias, Lynne Robinson, Jackson Kirkman-Brown, Rima Dhillon-Smith, Hoda Harb, Abey Eapen, Madhurima Rajkhowa & Arri Coomarasamy
Reproductive Health volume 16, Article number: 106 (2019)

ビタミンDは鮭、イワシ、カツオなど魚類、卵黄など動物性たんぱく質に多く含まれます。

シイタケなどキノコ類にも含まれ、日光に当てるとさらにビタミンDが増えます。

ぜひキノコを買ったら開封して、数時間以上日光に当ててから調理しましょう。

さらに大切なのは、適度に外出することです。

肌の一部に日光（紫外線）を浴びると、体内でビタミンDが生成されます。

日焼けを恐れて日焼け止めクリームや防護服を着る方は多いですが、適度に日光を浴びることも大切です。

紹介した論文は日光が少ないイギリスの報告なので、日照時間が長い和歌山近郊の女性は深刻な欠乏症にはならないと思います。

ビタミンDサプリを摂取する方法もありますが、ビタミンDは脂溶性ビタミンです。

脂溶性ビタミンは一度取り込むと排出が難しい栄養素です。

過剰摂取すると腎機能障害や高カルシウム血症になるリスクが上がるので、必ず適量を守りましょう。

亜鉛は銅の血中濃度を下げ、着床しやすくなります

亜鉛はタンパク質や核酸の代謝に欠かせないミネラルです。

精子を造るために必須な栄養素で、男性のための栄養というイメージがありますが、女性にとっても適量必要です。

子宮内の環境を整え、受精卵の分裂をうながす作用があると言われています。

亜鉛が血中に多くあると、銅の吸収を抑えるはたらきがあります。

銅も体内に大切な働きがあり、赤血球のもとになるヘモグロビンや骨の生成に必要です。

しかし銅が多すぎると子宮内膜に銅が過剰に蓄積して、着床しにくくなるという報告があります。

銅と亜鉛は同じルートで体内に取り込まれ、どちらかが優勢だとどちらかが劣勢になる性質があります（拮抗）。

亜鉛が血中に多いと亜鉛が吸収されやすくなり、銅が多いと銅が吸収されやすくなります。

着床を妨げる銅の過剰吸収を抑えるために、適度な亜鉛が欠かせません。

亜鉛は着床しやすくする、というよりも「着床を妨げる銅を減らす」、防御的な役目を行います。

亜鉛は牡蠣、赤身肉や魚、チーズ、ココアなどに多く含まれます。

食べ合わせも大切で、ビタミンCといっしょに摂取すると吸収率が上がります。

逆に良くない食べ合わせもあり、玄米や全粒粉、豆類などといっしょに摂取するとフィチン酸のはたらきで吸収が阻害されます。

加工肉やインスタント食品に含まれるリン酸塩も吸収を阻害する栄養素です。

同時に摂取しないようにするだけでも吸収率が良くなります。

ただし銅も赤血球を作る上で欠かせない、大事な栄養素です。

赤血球が不足すると細胞に十分な酸素、栄養を届けにくくなり、卵子などの育成にも悪影響を与える可能性があります。

どちらも必要不可欠な栄養素であることに留意し、バランスの良い食生活に努めましょう。

一度は血液検査で確認を

栄養素の欠乏は血液検査で調べることができます。

不妊治療を行うクリニックで確認することができるので、一度は血液検査をして不足する栄養素を補うと良いかもしれません。

検査は実費になることがあるので、ある程度の費用は必要です。

そして体外受精の胚移植の着床率を高めるには、鍼灸治療もオススメです。

当院の鍼灸治療にはお腹の血の巡りを良くする治療があります。

お腹の血の巡りを良くすると、子宮にいく血流も良くなります。

実はこの子宮にいく血流が体外受精の胚移植で着床するかしないかの重要な別れ道になっています。

詳しくはこちらのブログをお読みください↓
https://x.gd/NnqqH

当院の鍼灸治療で子宮にいく血流が良くなると、胚移植の着床率のアップが期待できます。

不妊治療・妊活でお悩みの方はぜひ一度ご相談ください。

ご予約・ご相談は下のバナーからLINE・メール・お電話でご連絡ください。

参考サイト
東大病院女性診療科・産科/女性外来　着床不全
https://www.gynecology-htu.jp/target-disease/implantation_failure/#:~:text=%E4%BD%93%E5%A4%96%E5%8F%97%E7%B2%BE%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%84%E3%81%A6%E5%8F%8D%E5%BE%A9%E3%81%97,%E3%82%92%E5%8F%82%E7%85%A7%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%8F%E3%81%A0%E3%81%95%E3%81%84%E3%80%82

京野アートクリニック高輪　銅と亜鉛の関係
https://ivf-kyono.com/column/post-4908

医療法人オーク会　不妊ブログ　血液中の銅・亜鉛濃度と不妊の関係
https://www.oakclinic-group.com/blog/2018/05/29/conference-karita-45/

このブログの執筆者
和歌山の不妊治療・妊活専門鍼灸院　矢野鍼灸整骨院　院長　鍼灸師　矢野　泰宏