おりものの変化は目安のひとつ。排卵日を正確に知りたい時は？　矢野鍼灸整骨院｜和歌山県和歌山市 不妊鍼灸専門の矢野鍼灸整骨院

おりものの変化は目安のひとつ。排卵日を正確に知りたい時は？　矢野鍼灸整骨院

おりものの変化は排卵日を知るための、いちばん手軽な方法です。

しかし、健康な女性でも、おりものが必ず出るとは限りません。

おりものの変化だけで排卵日を正確に把握するのは非常に難しいので、あくまで「目安のひとつ」として活用しましょう。

排卵日を正確に知りたい時は基礎体温表や排卵日予測検査薬を使い、二重、三重の確認をするのがより確実な方法です。

おりものの変化は「目安」程度に考えましょう

排卵期が近づいても、おりものが出ないことがあります。

・（おりものは分泌されているが）たまたま出てこなかった

おりものは分泌されているけれど、子宮頚管の付近に留まっていることがあります。

子宮頚管がおりもの（子宮頚管粘液）で満たされているなら、精子は子宮にたどり着けます。

しかし、おりものの変化だけを排卵の目安にすると、排卵期が把握できません。

ヒトの妊娠率は低いため、妊娠したい時はタイミングの回数を増やす必要があります。

より妊娠の確実性を上げるためにも、おりものの変化だけで排卵期を予測するのは控えましょう。

基礎体温表を付ける、排卵日予測検査薬を使うことで、より正確に排卵日が予測できます。

・卵胞ホルモン（エストロゲン）不足で分泌量が少ない

おりものはエストロゲンの作用で分泌が増えます。

エストロゲンの分泌量が少ないと、おりものの量も減ってしまいます。

エストロゲン不足は卵胞（卵子）が育ちにくくなり、無排卵など排卵障害を起こす可能性があります。

エストロゲンが不足する理由はストレスや過労、加齢などがあります。

卵巣の中の卵子予備軍が減ると、分泌されるエストロゲンが減ってしまいます。

エストロゲンが減ると月経不順や無排卵などを引き起こします。肌トラブルや精神の不安定などが出ることもあります。

基礎体温表では高温期がガタガタのグラフになる、高温期が短い、高温期がない、などのトラブルが見られます。

これは高温期を支えるプロゲステロンが、排卵を終えた卵胞のカラから分泌されるためです。

排卵できなければプロゲステロンが分泌されず、1周期ほぼ同じ基礎体温のままになります。

・薬の副作用で、一時的におりものの量が減る

クロミッドという薬は不妊治療で使う代表的な薬で、飲み薬の中では高い排卵誘発作用があります。

クロミッドは40年以上使用されている、不妊治療の中でも伝統的な薬です。

効果が高いわりに安全性も高く、現在も広く使われています。

しかし副作用もあり、中でも子宮頚管粘液（＝伸びるおりもの）の分泌を妨げることが有名です。

クロミッドを服用する間は、ピタリとおりものの分泌が止まることは珍しくありません。

人工授精や体外受精をするなら問題ありませんが、子宮頚管粘液の減少はタイミング療法をする上では不利になりかねません。

クロミッドを服用しておりものが減った時は、必ず医師に相談しましょう。

・無排卵

何らかの理由で卵胞が育たず、排卵しない状態です。

健康的な女性でも、まれに排卵しないことがありますが、過剰なダイエットなどで排卵が止まっていることは珍しくありません。

基礎体温表を付けると2相にならず、フラットなグラフになります。

排卵障害は不妊治療の中でも難しい治療です。

もしフラットな基礎体温表になった時は、すぐに婦人科を受診しましょう。

いちばん正確に排卵を知るには、婦人科の受診が不可欠

無排卵の中でも厄介なのは、「黄体化未破裂卵胞」（LUF）です。

LUFとは卵胞は育ったのに何らかの事情で排卵できず、卵巣の中に留まる状態です。

排卵しなくてもプロゲステロンは分泌するため、基礎体温表を付けても見つけることができません。

卵胞が育つほどエストロゲンは分泌されているので、おりものの変化もあります。

LUFを診断するには、婦人科で超音波検査を受けるのが唯一の方法です。

一番正確に排卵日を予測したい時は、婦人科を受診しましょう。

超音波検査と血液検査で、セルフ妊活よりはるかに正確な排卵日を把握できます。

もし無排卵が見つかった場合は、排卵誘発剤などを使って排卵を促します。

おりものの変化は排卵日の目安にはなりますが、さまざまな事情でおりものが出ないことはよくあります。

おりものの変化はあくまで「補助的な目安」程度にとどめ、排卵日の予測は基礎体温表や排卵日予測検査薬を使うことが大切です。

より正確に把握したい時は、婦人科を受診して超音波検査を行いましょう。

そして、セルフ妊活を始めてから半年以上経っても妊娠しない時は、できるだけ早く婦人科を受診しましょう。

何らかの事情で自然妊娠が難しい可能性があるからです。

（参考サイト）
産婦人科クリニックさくら　クロミッド(クロミフェンクエン酸塩)　～排卵誘発剤の効果と副作用～
https://www.cl-sacra.com/archives/2564

HARUKIレディースクリニック　黄体化未破裂卵胞について
https://haruki-cl.com/basic/luf.html

このブログの執筆者
和歌山の不妊治療・妊活専門鍼灸院　矢野鍼灸整骨院　院長　鍼灸師　矢野　泰宏

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