不妊治療の大敵！糖化をできるだけ防ぐためには？｜和歌山県和歌山市 不妊鍼灸専門の矢野鍼灸整骨院

不妊治療の大敵！糖化をできるだけ防ぐためには？

細胞を劣化させる「糖化」は、酸化とともに老化や病気の原因だと言われています。

しかし糖類（炭水化物）は非常に効率がよいエネルギー源で、完全にシャットアウトするのも問題を引き起こします。

何よりストレスは酸化や糖化を促してしまいます。

程良く付き合いながら食生活を楽しむ方法はあるのでしょうか？

糖類はお米や全粒粉製品で

糖類とは「炭水化物から食物繊維を取り除いたもの」という規定があります。

お米や麦、芋類は炭水化物ですが、特に玄米など未精製のものには豊富な食物繊維があります。

逆に白米は食物繊維を取り除いているため、糖類とあまり変わらないという意見もあります。

サトウキビの汁を絞って食物繊維を取り除き、煮詰めて作った粗糖を精製したものが砂糖です。

糖は単糖類（ブドウ糖・果糖など）、二糖類（ショ糖・乳糖・麦芽糖など）という体に吸収されやすいものと、多糖類（米などのでんぷん、オリゴ糖・セルロースなど）など吸収されにくい糖があります。

ぜひ多糖類を主流に摂取しましょう。

優良な多糖類なら、お米がお勧めです。

玄米が理想ですが、玄米は圧力釜や土鍋などで圧力をかけて炊かないと旨くなりません。

白米に麦などを混ぜる（麦も食物繊維が豊富です）、五穀米などで食べる、こんにゃく米を混ぜて炊くなど、工夫することで食物繊維を増やすことができます。

おかずに根菜類を出す、野菜は「無理のない範囲で」皮を剥かずに料理することも食物繊維を増やす工夫です。

食物繊維が入ったドリンクがあるので、これを食前に摂取することもお勧めです。

麺類は、蕎麦やパスタなどGI値が低いものがお勧めです。

東欧でよく食べられるオートミールも栄養豊富な低GI食品です。

えん麦という麦を加熱、潰して乾燥させた食品で、数分で炊けます。

出汁と塩で煮込めばお粥のようになり、日本人でも食べやすい炭水化物です。

ただし、GI値の高い糖質もタンパク質や食物繊維と一緒に食べれば血糖値の急上昇は防げます。

糖質と一緒にお肉やお魚、卵、大豆、野菜等をバランスよく食べれば気にしなくても大丈夫です。

間食で糖質のみを食べるときはGI値を意識しましょう。

食べる順番を変えるだけでも糖類の吸収を穏やかにできます。

お米は最後に食べて先に野菜や主食を食べる「ベジファースト」も有効です。

出来るだけ「飴色」の食品は控えて

糖化の特徴のひとつに「飴色に変色する」があります。

メイラード反応と言われ、ホットケーキやパンの美味しそうな色は糖化の代表です。

ホットケーキの糖化は、小麦粉など炭水化物に砂糖が加わり、加熱することで起こります。

困ったことに糖化した食品はとても美味しいのです。

だからこそ自制して、せめて週に一度くらいに留めましょう。

飲酒も糖化を促進させる！？

大酒飲みの人を見ると、実年齢より老けた雰囲気の方が目立ちます。

酒に含まれるアルコールは糖化を促進させます。

アルコールが体内で分解されるとアセトアルデヒドという悪酔いを起こす物質に変化します。

この物質はタンパク質（細胞）と結合しやすく、AGEsに変化させやすいと言われています。

お酒好きな方には辛いと思いますが、あなたの卵巣と卵子を守るためにも、妊活中は無理のない範囲で飲酒を減らしましょう。

ワインには糖化を防ぐ成分があると言われています。お好みならワインがお勧めです。

糖化を防ぐ食品や飲料がある？

あれも止めろ、これも止めろではストレスが溜まる一方です。

糖化を防ぐ栄養素や食品はあるのでしょうか？

・ルイボスティー

南アフリカの砂漠にだけ自生する「ルイボス」というマメ科の灌木の葉から作られるハーブティーです。

日本でも知名度が上がりつつあります。

安価なルイボスティーは独特の風味がありますが、高品質のものは美味しく飲めます。

ぜひ、美味しいルイボスティーを見つけて飲む習慣をつけましょう。

ルイボスが育つ環境は過酷な砂漠で、抗酸化作用物質を豊富に含みます。

糖化だけでなく体内の酸化も食い止めてくれる優良なドリンクです。

ホットでもアイスでもお好みでどうぞ。

・緑茶、紅茶、ウーロン茶など

渋みの元、カテキンという成分は抗AGEs作用があります。

身近に溢れているのでお好みのお茶を飲む習慣を付けましょう。

ただしガブ飲みするのはお薦めしません。

カフェインは血管を縮めて血流を悪くする作用があるので、飲み過ぎは妊活に良くないからです。

・酢、かんきつ類

お酢やレモンなどのかんきつ類には食品のAGEsを減らす作用があります。

唐揚げにレモン汁をかけるのは、唐揚げに含まれるAGEsを減らす効果が期待できます。

嫌がる方もいますが、できるだけ実践したい食べ方です。

食卓に酢の物を少量出すのも有効です。

酢は体を強く冷やすので、過剰摂取は控えましょう。

・ビタミンB1とB6

ビタミンB1とB6は抗糖化作用の高いビタミン類です。

ビタミンB1は糖をエネルギーに変える大事なビタミンです。

糖を本来の目的であるエネルギーに変えて、よけいな糖を減らす作用があります。

ビタミンB6はタンパク質の代謝に必要なビタミンで、小腸から取り込まれたタンパク質の元（アミノ酸）を再び体内で必要な形に組み上げる働きがあります。

ビタミンB1が多い食品は豚肉、ナッツ類など。ビタミンB6が多い食品はかつお、まぐろ、サンマ、バナナなどです。

ぜひ日々の食事に取り入れましょう。サプリメントで摂取しても構いません。

・日光浴をほどほどに行う

ビタミンDも抗糖化ビタミンです。ビタミンDは日光浴をすると体内で生成できます。

きのこ類を2時間ほど日光浴させるとビタミンDが増え、食べると効率よく摂取できます。

ぜひ、きのこ類は数時間天日に当ててから保管しましょう。

干し椎茸も光に当てると同様の効果が期待できます。

1日10〜20分ほど日光に浴びるだけで生成できます。

・鶏むね肉

鳥類は激しく筋肉を使うので、筋肉疲労を補うために強い抗酸化作用を蓄えています。

鶏むね肉に含まれるカルノシンは高い抗酸化作用があり、しかもAGEsを強く抑制する効果があります。

疲労回復にも効果が高いので、ぜひ積極的に摂取しましょう。

・緑黄色野菜

抗酸化作用が強いビタミンCが豊富な緑黄色野菜は日々の食事に取り入れたい食品です。

さらに、αリポ酸という栄養素は糖化を防ぐ作用があります。

αリポ酸はまれに大きな副作用が起こるという報告があるので、サプリメントよりも野菜で摂取したほうが無難でしょう。

炭水化物をほどほどに楽しむ

日本は昔から炭水化物が多い食生活でした。

しかし戦前の女性は40代、50代になっても自然妊娠し、出産しています。

昔は今ほどお菓子が流通していない、という事情もありますが、玄米とおかずが少しだけの生活でも高い妊娠力は維持されていました。

たしかに糖化は卵子の老化を進める原因の一つですが、決定打とは言い難いのではないでしょうか。

食生活を整え、できるだけ甘いお菓子を控えて、糖をエネルギー消費するためにしっかり体を動かせば、糖化による不妊リスクは大幅に減らせると推測できます。

過剰なストレスも酸化、糖化を進める大きなリスク要因です。

過剰な糖質制限よりも、ほどほどに食生活を楽しみながらうまく糖とお付き合いするのが一番だと思います。

参考サイト
日経Goodday 30+老化を促進させる「糖化」〜
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO36418670S8A011C1000000/

ヴォーグ日本「ロカボと糖のウソ、ホント。」
https://www.vogue.co.jp/beauty/expert/2019-03-19

WOMAN SMARTビューティー　老化の元凶AGEを防ぐ　医師に聞く食事の7ルール
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO30157460X00C18A5000000/

ビタミン講座〜ビタミンB群〜
http://www.minamitohoku.or.jp/kenkokanri/200907/vitamin.html

話題の食品成分の科学情報　αーリポ酸の安全性〜
https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/detail471.html

二日酔い　Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/二日酔い

参考書籍
「卵子老化の真実」河合　蘭
https://www.amazon.co.jp/卵子老化の真実-文春新書-河合-蘭/dp/4166609068

このブログの執筆者

和歌山の不妊治療・妊活専門鍼灸院　矢野鍼灸整骨院　院長　鍼灸師　矢野　泰宏

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