出生前診断を行う場合は全額実費です。保険適用できない体外受精の費用は？　矢野鍼灸整骨院｜和歌山県和歌山市 不妊鍼灸専門の矢野鍼灸整骨院

出生前診断を行う場合は全額実費です。保険適用できない体外受精の費用は？　矢野鍼灸整骨院

現在、体外受精は保険治療が適用されました。

予算面で諦めていた方もチャレンジしやすくなったのは大きな利点でしょう。

しかし、不妊治療で行う治療、検査のすべてが保険適用されるわけではありません。

中には自費治療や、先進医療のものがあります。

「先進医療」とは全額自費負担ですが、税金の医療費控除の対象になる医療のことです。

和歌山県では不妊治療の先端医療助成制度もあるので、忘れずに申請しましょう。

民間の保険に加入していると、契約内容によっては支払われることもあります。

体外受精も保険適用されたことで先端医療の適用が増えて、さらに負担が軽くなりました。

（当記事は2023年7月現在のものです。先端医療の項目も、今後は保険適用される可能性があります。）

不妊治療のすべてが保険適用されたわけではない

不妊治療や検査では、保険適用されない項目がたくさんあります。

たとえば以下の治療、検査は自費になります。

・不育症の検査、治療

・着床前遺伝学的検査(PGT)

・SEET法（子宮内膜刺激術）など、体外受精の成功率を上げるオプション

体外受精は「採卵」「培養」「移植」の3つのステップがありますが、保険適用されるのはこの3つだけです。

具体的には、以下の不妊治療が保険適用の対象になります。（2023年7月現在）

一般不妊治療

・人工授精

高度不妊治療

・採卵

・体外受精、顕微授精

・受精卵・胚の培養

・胚凍結保存

・胚移植

男性の不妊治療も、以下の治療は保険適用されます。

・採精

・精巣内精子採取

精巣内精子採取はかなり高額な手術ですが、これが保険適用されたのは大きな進歩です。

保険適用の範囲内でも、必要最低限の体外受精は受けられます。

しかし、体外受精の成功率を上げるオプションは保険適用がされません。

自費になる上に、1つのオプションにつき数万円から10万円近くの費用が必要です。

オプション料金は病院によって異なります。

ある病院の場合、着床率を上げる効果があるSEET法は44,000円、受精卵への負荷を減らしながら育てる「タイムラスプ胚培養」は37,400円になります。

オプションだけでも数十万円が必要になることも珍しくありません。

着床前遺伝学的検査(PGT)を行うと、全額自費になります。

着床前遺伝学的検査(PGT)を行うと、体外受精の保険適用がされません。

検査費用はもちろん採卵から胚移植まで、すべて自費診療です。

もしPGTを受ける予定があるなら、必ず事前に説明会で確認しましょう。

着床前遺伝学的検査(PGT)とは、体外受精で育った胚の一部を取り出し、染色体の数を調べる検査です。

子供の選別にも繋がると言われる検査のため、検査は誰でも受けられるものではありません。

反復流産をした、体外受精を複数回チャレンジしたが陰性続きというケースのみ認められます。（両親のどちらかが医学的に重篤な単一遺伝性疾患を持っているなど、特殊なケースで認められることもあります）

さらに、これらの条件をクリアしても検査費用は自費になります。

費用は病院によって異なりますが、10万円を超えるケースもあります。

遺伝子疾患など特別なケースでなければ、よく考えるべき内容の検査でしょう。

保険適用できない体外受精の費用は？あるケースを紹介します。

保険適用できない体外受精の費用を含めると、どれだけの金額が必要でしょうか？

全てのオプションを加えると数十万円に達しますが、必要最小限のオプションを加えたモデルケースを紹介します。

（自費治療分のみ）

「子宮内膜受容能検査-ERA」138,000円（良質な胚を移植しても妊娠できない方への検査で、子宮内膜の着床能力を調べます）

「タイムラスプ胚培養」37,400円（受精卵へのダメージを最小限にして観察、育成ができます）

「SEET法」40,000円（胚の着床をサポートするオプション治療）

合計215,400円

この金額に、通常の体外受精の費用が上乗せされます。

オプションはよく考えて選別しましょう。

あれもこれもと取り入れると、自費治療の時代と大差ない金額になりかねません。

和歌山県では医療費補助制度があります。

これらのオプションの多くは、先進医療として認められています。

和歌山県では「生殖補助医療先進医療費助成事業」という制度があり、申請すれば一定額が助成されます。

提出先は指定された保健所です。（市役所ではありません）

詳細はHP（https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/041200/h_boshi/konotori/funinsenshin.html）にてご確認下さい。

オプションの中にはSEET法のように、明らかに成功率が上がる治療も含まれています。

効果が高い先進医療は積極的に活用して、助成制度で補填するというのも一つの方法です。

保険適用対象外の不育症についても、検査の費用助成が別枠で設けられています。

（https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/041200/h_boshi/konotori/d00207704.html）

どちらの助成制度も規定があるので、必ず事前によく確認しましょう。

先進医療は金銭面の負担が大きいため、よく考えて治療を受けましょう。

先進医療は魅力的な内容が多いですが、成功率がどれだけ上がるのか、冷静に判断した上で受けるべきでしょう。

（参考サイト）
厚生労働省　先進医療の概要について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/sensiniryo/index.html

和歌山県　生殖補助医療先進医療費助成事業
https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/041200/h_boshi/konotori/funinsenshin.html

和歌山県　不育症検査費助成
https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/041200/h_boshi/konotori/d00207704.html

英ウイメンズクリニック　着床前遺伝学的検査（PGT）
https://www.hanabusaclinic.com/infertility/pgt/#:~:text=2020%E5%B9%B44%E6%9C%881,%E8%B2%BB%E7%94%A8%E3%82%82%E8%87%AA%E8%B2%BB%E3%81%A8%E3%81%AA%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82

このブログの執筆者
和歌山の不妊治療・妊活専門鍼灸院　矢野鍼灸整骨院　院長　鍼灸師　矢野　泰宏

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