自分ではわからない！？卵管・子宮頚管のトラブルによる不妊とは？　矢野鍼灸整骨院｜和歌山県和歌山市 不妊鍼灸専門の矢野鍼灸整骨院

自分ではわからない！？卵管・子宮頚管のトラブルによる不妊とは？　矢野鍼灸整骨院

今では広く普及した体外受精（高度不妊治療）は、卵管閉塞で妊娠できない方のために開発された歴史があります。

1978年にイギリスで成功して以来、日本だけでも77万人以上の方が高度不妊治療で誕生しています。

現在は卵管閉塞を改善する手術もあり、卵管トラブルの対応策が複数生まれています。

子宮頚管も人工授精を行うことで解決できます。

人工授精（AIH）は1799年に成功して以来、日本でも広く普及しています。

AIHは一般不妊治療で、広く普及した安価な治療法の一つです。

卵管トラブルは卵管采の癒着、卵管閉塞の2種類あります。

実は、卵巣と卵管はつながっていません。

卵巣は大事な器官なので、卵管からの感染を防ぐために離れていると考えられています。

卵巣から放出された卵子は、卵管の先にある卵管采という手のような器官がキャッチし、卵管に運びます。

イソギンチャクのように動いて卵子を取りに行くとイメージすると良いかもしれません。

開腹手術や子宮内膜症などが原因で卵管采が癒着し、自由に動けなくなることがあります。

卵子が出来ても卵管まで動けないので、卵子を取りこぼして妊娠に至りません。

重症になると卵管采が閉じてしまい、卵管に水が溜まってしまいます。（卵管水腫）

手術をして癒着を切る、卵管采の再生手術などを行うと卵管采の動きが回復します。

しかし再癒着しやすいため、体外受精をするケースが増えています。

卵管閉塞は性病（クラミジア）に感染したことがある方、子宮内膜症などがある方、避妊手術の両側卵管結紮（さつ）術を行った方に起こりやすい症状です。

卵管采がキャッチした卵子は、卵管の奥で待機します。

精子が来て受精すると、卵管の中を転がりながら7日間、成長しながら子宮へ移動します。

卵管の一部が詰まってしまうと、精子や受精卵が通れません。

卵管の癒着や詰まりは、自覚症状がないので自分ではわかりません。

また基礎体温やエコーなど外からの検査法ではわからないので、卵管の状態を診るには子宮卵管造影検査が必要になります。

対処法では、卵管の詰まりを取り除くFT（卵管鏡手術）などの手術と、卵管を通らなくても妊娠できる体外受精があります。

以前は顕微鏡手術（マイクロサージャリー）という手術法がありましたが、体外受精治療が広まった今ではあまり行われていません。

FTは細いカテーテルを膣から子宮腔を経て卵管に挿入し、卵管の内腔を押し広げて閉塞部分を通す手術です。

原則的に日帰り手術で（入院が必要なケースもあります）かなりの頻度で卵管が通るようになります。

しかしずっと通るわけでなく、再度閉塞してしまうこともあります。

ごく軽い卵管の詰まりは通水検査、または通気検査で改善することもあります。

こちらも数か月ほどで詰まってしまいますが、比較的手軽に行える方法です。

検査目的以外の通水検査は保険適用外ですが、比較的安価に受けられます。

FTでも改善が難しい、重度の卵管閉塞の場合は体外受精が第一の選択になります。

子宮頚管のトラブル改善は人工授精が最適

子宮頚管は膣と子宮をつなぐ管で、普段は雑菌などをブロックして子宮を守ります。

排卵期の少し前に「子宮頚管粘液」という粘液を分泌して、精子の架け橋になります。

精子は普段は子宮に行くことができません。

行けるのは粘液が出ている数日だけで、子宮頚管粘液が不足すると子宮に登ることができません。

クロミッドなど薬の副作用、子宮頸がんの手術での円錐切除術を行った場合、子宮頚管粘液の分泌が減り（または分泌されず）、排卵期でも自然妊娠が望めません。

粘液が分泌されにくい原因がつかめないケースも多いのも、子宮頚管トラブルの特徴です。

子宮頚管粘液のトラブルは、主に3つに分けられます。

・酸性度が高い（精子が生きられる環境は弱アルカリ性で、酸性が強すぎると生存できません）

・頸管粘液が固い（排卵後、粘液は固くなり精子が通れなくなります。排卵前～排卵期でも粘液が固いケースがあります）

・頸管粘液の量が少ない（薬の副作用、手術などで分泌量が少なくなる）

たとえ粘液が正常でも、性交がうまくできずに精子が子宮頚管粘液までたどり着けないことがあります。

解決策はただ一つ、人工授精を受けることです。

子宮頚管粘液という架け橋が通れないなら、人の手で通すしかありません。

精子を洗浄し、子宮に直接注入することで、子宮頚管粘液が不足しても妊娠が望めます。

ただし、抗精子抗体という、精子を攻撃する免疫がある場合は人工授精でも妊娠できないことがあります。

精子を攻撃する免疫、抗精子抗体

本来、精子は女性の身体にとっては異物です。

なぜ異物である精子が攻撃されず、受け入れられるのか分かっていません。

抗精子抗体は、精子を異物と認識して攻撃する免疫のことです。

免疫としては正しいはたらきをしていますが、これでは妊娠ができません。

軽度なら免疫抑制剤などで抑えることもありますが、体外受精を行うことが一番確実です。

受精卵になると自分の一部になるため、抗精子抗体が反応しなくなるためです。

矢野鍼灸整骨院では最初のカウンセリングの際に

・どのような検査をうけられたのか？

・これまでの妊活の経緯

・手術やお薬種類や病気の既往歴

などから卵管や頸管粘液の状態を推測していきます。

それによって必要な検査があれば、その検査をおこなっている病院の情報などもお伝えしております。

不妊治療・妊活でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

ご予約・ご相談はこちらからLINE、メール、お電話でお願いします。

（参考サイト）
田園都市レディースクリニック　体外受精の歴史
https://www.denentoshi-lady.com/in-vitro-fertilization/history/

日本産婦人科学会　10.人工授精AIH～
https://www.jaog.or.jp/lecture/10%E4%BA%BA%E5%B7%A5%E6%8E%88%E7%B2%BE/

このブログの執筆者
和歌山の不妊治療・妊活専門鍼灸院　矢野鍼灸整骨院　院長　鍼灸師　矢野　泰宏